過去4年にわたる過酷な緊縮政策の評価が問われるスペイン総選挙(下院350議席・上院208議席)が20日に投票されます。各種世論調査によると、緊縮派のラホイ首相率いる与党・国民党の過半数割れがほぼ確実な情勢である。同党とともに2大政党を構成する最大野党・社会労働党(PSOE)も伸び悩む中、左派、右派双方の新党が後を追う展開となっています。
2011年に就任したラホイ首相は、欧州債務危機の中で、同国の対応策として緊縮を推進。付加価値税や医療・社会保障の削減。解雇の規制緩和をすすめました。
その結果。国内経済に大打撃を与えました。失業率は現在も20%を超えており、25歳以下では約50%に達しています。
ラホイ氏は選挙戦の中、欧州内で最高水準を記録した最近の経済成長率や、減少し始めた失業率を根拠に最悪の時期は過ぎ去ったとして支持を呼びかけていますが、与党の退潮傾向に歯止めがかかりません。
世論調査では、国民党が約28%の支持率で首位ですが、約45%を得票した11年の前回の総選挙には遠くおよばず、緊縮策への国民的な怒りが示されています。続くPSOEも約21%の支持率にとどまり、1975年の民主化以降で最低記録した前回得票(28%)を下回る予定です。
二大政党に代わって支持を広げているのは、反緊縮の市民連合から派生した新党ポデモスと東部カタルーニャ州の地域政党ジウダダノス(市民党)の2党です。両党は18%前後の支持率で第3党を争っています。
とりわけ、ポデモスは、今年5月の地方選挙で首都マドリードと第2の都市バルセロナで第1党を争うなど躍進が続いています。
東部のバレンシアの漁師の男性(22歳)はロイター通信に対し、仕事もなければお金もない。お金がなければ住まいもない。生きていくために必要な物が何もないと述べ、若者が置かれている窮状を告発。二大政党への不満と併せポデモスが変化をもたらしてくれる事に期待すると語りました。
どの政党も単独過半数に至らない可能性が大きく、選挙後には連立協議が始まると見られます。ラホイ氏は協議に前向きな姿勢を示していますが、他の主要政党はこれまでのところ、国民党との連立を拒否。交渉は難航する見通しです。
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2015年12月20日日曜日
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