2015年12月12日土曜日

エルニーニョ現象史上3番目の大きさ

昨年夏に発生したエルニーニョ現象について、気象庁は10日、海面水温の基準差が観測史上3番目の大きさになっていると発表した。来春にかけて続き、夏までに終息する見込みだという。

エルニーニョは、太平洋の赤道周辺から南米ペル―沖にかけての海面水温が平年よりも0.5℃以上高い状態が続く現象を指し、発生すると世界中で異常気象による災害の発生が多くなる。

気象庁によると、昨年5月に発生したエルニーニョ現象は、11月にピークを迎え、海面水温の基準値との差が+2.9℃に達した。これは、過去最も差が大きかった1997年11月の+3.6℃、1982年12月の+3.3℃に次ぐ大きさで、観測史上3番目。

海洋研究開発機構(JAMSTEC)の観測によると、今年のエルニーニョ現象は1997年に出現した最強現象と同程度まで発達しており、海外では「ゴジラ・エルニーニョ」だとか、「スーパー・エルニーニョ」と呼ばれている。

国連のアジア太平洋経済社会員会(ESCAP)は同日、この影響でインドネシアやフィリピン、タイなどの東南アジア諸国では集中豪雨による水害や、パプアニューギニアやバヌアツでは水不足を引き起こし、深刻な干ばつで食糧不足をまねくおそれがあると警告を発している。
 
気象庁は、海面水温が高い状態は来春にかけて続き、夏までには平常の状態になる可能性が高いと分析している。 ハザードラボより

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