2015年12月11日金曜日

中国の陸上部隊は近代化に遅れ

中国の陸上兵力は、世界最大の約160万人に上る。第2位のインド(約115万人)をはるかに超え、米国の陸上戦力(約54万人)の約3倍だ。日本の陸上自衛官は約14万人であり、中国の陸上兵力がケタ外れであることが分かる。

中国陸軍は「99式」「98式」「96式」などを中心に約7300両もの戦車を保有するが、海軍や空軍に比べて近代化に遅れている。

世界最強である米軍の「M1エイブラムス」戦車と激突すれば、M1は高度な情報ネットワークと、中東などで重ねた実戦経験で、赤子の手をひねるように中国軍戦車部隊を圧倒するはずだ。

中国はこれまで、ロシア製兵器を輸入したり、無断コピーして数多くの派生型兵器を生産し続けてきた。戦車の専門家は「中国の最新鋭戦車には、それらしい装備は搭載されているが大したことはない。基本的に戦車は『自動車』であり、自動車の製造技術が確立した国でないと、まともな戦車は作れない」と語る。やはり技術基盤がモノを言うのだ。

中国では現在、国を挙げて技術基盤を強化しながら、第4世代の新型戦車を登場させる計画を進めている。といって、戦車以外でも、米国や日本のハイテク兵器との技術差は大きい。巨大な陸軍をすべて近代化するには、自国経済を揺るがしかねない莫大な国防費を投入する必要がある。

中国の陸上戦力では、特殊部隊が目立つ。

中国にはハイテク装備で身を固め、高い戦闘技術を持つ特殊部隊が数多く存在している。あえて米軍と衝突することを想定すれば、中国が強引に軍事基地化を進める南シナ海の島嶼部になる。ただ、百戦錬磨の米海兵隊や特殊部隊を相手に、中国の特殊部隊が実戦での性能が確認されていない兵器で互角に戦えるとは思えない。

そんな中国軍が注力するのが弾道ミサイルだ。

遠距離から相手国を攻撃するだけでなく、平時には周辺諸国への威嚇や圧力として使える。弾道ミサイルはもっとも効果的な兵器なのである。

中国は、米本土を狙える大陸間弾道ミサイル(ICBM)や、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を保有する。日本や東南アジア諸国、米軍の拠点であるグアム島などを射程圏内に収める、中距離弾道ミサイルや短距離弾道ミサイルも配備している。空母や艦艇を狙う対艦弾道ミサイルなど、さまざまな種類の弾道ミサイルをそろえて、性能に劣る通常兵器の補完としている。

その性能はさておき、米軍が最も警戒するのが弾道ミサイルである。 夕刊フジより

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