2015年12月25日金曜日

韓国、新党ラッシュ

来年4月に実施される総選挙を前に、韓国で新党結成が相次いでいます。朴槿恵政権は非正規雇用を増やす労働改革や内需拡大を理由とする規制緩和、歴史教科書の国定化などの政策を推進。これに対して世論調査で劣勢の野党は、どのような対策を示していくのか模索しています。

国会(定数300、小選挙区246、比例代表54議席)は与党セヌリ党が157議席を占め、最大野党・新政治民主連合は123議席、20議席は正義党と無所属議員です。

与党に対する対抗軸の主要勢力となっているのは離党者が続出している、新政治民主連合です。元共同代表、安氏が12月に離党を表明後、同党はかえって入党申し込みが増えているといいます。文代表は野党分裂の危機感が生まれ、支持者の自発的に結集し始めたと分析。引き続き、労働改革や教科書の国定化等に反対する姿勢を堅持するという。

文代表は、10月の韓米首脳会談後に行った朴大統領との与野党会合で6ヶ国協議の具体的な方策がなかったことが残念だと指摘し、南北首脳会談と朝米間の対話を大統領が提案し、推進することを提言しました。

新党では、11月に正義党を中心に左派勢力が新党統合正義党を結成し、5人の国会議員が参加。綱領では経済の民主化を掲げ、具体的政策では福祉の民営化反対を掲げています。外交では、米・中の覇権競争と日本の再武装の課題に対抗し、朝鮮半島の統一をめざし、対話と協力を通じて北朝鮮の核武装と人権問題を解決していくとしています。

無党派層に人気の高い安氏も、新政治民主連合を離党後、新党結成を目指しています。さらに別の新党結成の動きも進んでいます。

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