2015年12月11日金曜日

ワタミのブラック企業体質

大手居酒屋チェーン「ワタミ」子会社の新入社員だった森美菜さん=当時(26)=が2008年に過労自殺したのは会社の責任だとして、両親が会社側に損害賠償を求めた訴訟は、ワタミや創業者の渡辺美樹参院議員が約1億3000万円を支払い、自殺は過労が原因と認めて謝罪することで和解が成立した。裁判ではワタミの“ブラック”な企業体質も明らかになった。

「責任は私にある」

8日の和解協議に出席した渡辺氏はこう謝罪し、両親に頭を垂れたという。

和解内容には、ワタミが取り組む具体的な長時間労働の防止策も盛り込まれた。ここ数年、「ブラック企業」のイメージが定着し、業績ががた落ちとなった同社だが、裁判では驚くべき労働実態も明らかにされた。

訴状などによると、美菜さんは08年4月、ワタミフードサービス(現ワタミ)に入社。神奈川県内の店舗に配属された。直後から、午後に出勤、翌日未明まで続く十数時間の深夜長時間労働が連続した。仕事が終わるころには電車もないが、タクシー利用は認められておらず、始発電車まで店内で過ごす日々だった。

休日も本社での早朝研修などに出席。リポート作成や、創業者・渡辺氏の言葉をまとめた「理念集」の暗記にも時間を取られた。渡辺語録の中には、「24時間365日死ぬまで働け」との文言もあった。残業が月140時間以上にも及ぶ過酷な労働で、心身は疲弊し、適応障害を発症。入社から2カ月後の08年6月に自ら命を絶った。手帳には「体が辛いです」「どうか助けて下さい」などと書き残していた。

ワタミ側は当初、法的責任を否定していたが、12年には森さんの自殺が労災と認定された。

渡辺氏は8日、フェイスブックで「和解の趣旨を誠実に実践し、改革して参ります」としたが、言葉通りになるのか。 夕刊フジより

ブラック企業の行く先は、ワタミのようになるのを他のブラック企業は自覚すべきである。人間らしい仕事を優先することが、企業として生き延びる事に繋がる。社会から見放されたブラック企業はいずれは倒産することになるのではないでしょうか。

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