2015年12月27日日曜日

奈良公園に大型商業施設

名勝奈良公園の入り口に県が3階建ての建物を建てる計画が浮上している。地域の住民の間では地域の活性化に繋がるとは思えないと声を上げています。

かつては興福寺の境内、現在は名勝奈良公園の一部を含む県庁東側の約9000平方㍍の敷地内に、県が登大路ターミナルを建設しようとしています。

奈良県は、公園内の慢性的な渋滞の解消を目的とし総工費28億円をかけ、バス14台の駐車場スペースに加え、大規模な複合施設の建設を計画しています。

計画では、建物(延べ床面積7800平方㍍)は、3階建ての西棟(最高14.5㍍)と2階建ての東棟(約10㍍)。南北90㍍の建物内には300席のレクチャーホール、展示施設、屋上庭園、6店舗の飲食・物敗店舗などがもうけられます。これで当初の目的から離れ、本当の意味で渋滞対策に繋がるか疑問です。

計画区域は2/3が名勝指定地であり、バッハァゾーン(緩衝地帯)です。このような地域に景観を損なう施設が建設された事例はありません。

奈良歴史遺産市民ネットワーク代表者は、知事はバッハァゾーンを大事にしません。世界遺産を守る為に、もう1回きちんと考えてもらいたいと話しています。

建設に伴い、奈良公園保存管理活用計画が求めている景観への影響評価も県はおこなっていません。施設建設には、文化庁の許可を審議する委員会はまだ開かれていません。それなのに、建設予定地はすでに、平成30年オープン予定とイメージ図まで示した横断幕が掲げられています。

また、県が審議内容を尊重するとしている奈良公園地区整備検討委員会では吉城園周辺地区との眺望警官の調和という点を少し詰めて行くべき、東棟の圧迫感を低減出来る建築デザインの配慮が必要等の意見が出されており、知事が概ね了解いただいたといえる状況ではありません。

世界遺産の周辺に商業施設を作れば渋滞が余計にひどくなるのではないでしょうか。日本人の景観を守るという意識が希薄といわなければなりません。

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