新聞やアナリストは、「ギリシャ危機の余波をどれだけ受けるか」をしきりに論じているが、全く的外れだ。日本は今、「第二のギリシャになるかどうか」の瀬戸際に追い込まれている。
数字は雄弁に物語る。日本の政府債務(財投債も含む国債発行残高)を対GDP比で見ると、現在は229%だ。アメリカは111%、イギリスも113%、ドイツは79%で、G7の中では日本は群を抜いて高い。
注目すべきはギリシャとの比較だ。日本はギリシャの188%を大きく上回っている。しかもよく見ると、借金の上昇曲線の形が不気味に似ているのだ。
この数字は第2次安倍政権発足後の2年半で約15%上昇した。この間、アベクロノミクスの金融緩和策により、日銀が国債を買いまくる一方で、予算が肥大化し発行額が急激に増えたことが原因だ。
それでも安倍政権は「日本国債の多くは日本国民や国内金融機関が買っているため、国外金融機関の保有率が高いギリシャとは事情がまったく違う。借金は多いが日本が財政破綻する心配はない」と力説する。しかし、市場関係者はそう楽観はしていない。
「日銀は金融緩和で国債を大量購入しているが、それでも今年に入ってからは市場では国債の買い手がつかず、だぶついている。この2月には金利が一時急上昇し、市場関係者は冷や汗をかいた。このままではいつか暴落するという見方で一致している」
2年前に合わせて約109兆円の国債を保有していたメガバンク3行は、昨年末時点で約76兆円へと、約33兆円売却した。某メガバンク幹部は「国債相場が急落しても損失が出ないようにデリバティブでヘッジをかけている」と明かす。
いうまでもないが、国債が暴落した時、日本は今のギリシャと同じ立場になる。
※週刊ポスト2015年7月17・24日号
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2015年7月7日火曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁
金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...
-
インターネット 上には「掛けてはいけない電話番号」と銘打たれた、詳細不明の電話番号のリストが多数存在しています。それら電話番号と共に書かれている文面を見るに「掛けると死ぬ」「呪われる」「ドッペルゲンガー」「 宇宙人 」「貞子の電話番号」「花子さんの電話番号」などなど、いかにも恐ろ...
-
ホラー 映画『ファイナル・デッドコースター』で描かれるような遊園地での悲惨な死亡事故は、残念ながら現実でも起きてしまうことがある。今年8月には岡山県の遊園地で、走行中のジェットコースターの安全バーが外れ、乗客1人が負傷する事故が発生した。また、同日には大分県の遊園地でも、レールを...
-
人を殺した人と会う。 死刑囚 の実像に迫るシリーズ【3】 「“あの時”に 時間 を戻せたらいいのに、ということはいつも思います。ただ、もしも“あの時”に戻れるとしても、今の自分で戻りたいです。自分まで当時の自分に戻ったら、また同じことを繰り返してしまいそうだからです」 昨...
0 件のコメント:
コメントを投稿