2017年3月24日、朝鮮半島で米国と北朝鮮が「チキンゲーム」を始めた。米国と韓国は毎年恒例の合同軍事演習の真っ最中。米国が「全てのオプションを検討」と言及すれば、北朝鮮は「核攻撃で焦土化」と対抗する。北朝鮮に関する米国と中国の溝も改めて浮き彫りになった。
今月15日から19日にかけて日中韓3国を歴訪した米国のティラーソン国務長官は韓国で、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動を起こさない限り、対話に応じないというオバマ前政権の「戦略的忍耐」政策は「もう終わった」と明言。北朝鮮に対する軍事力の行使についても「全てのオプションを検討する」と述べ、排除しない姿勢を示した。
昨年は韓国が北朝鮮指導部を排除する「斬首作戦」をちらつかせるなど前面に出ていたが、今年はトランプ政権が主役に名乗りを上げた格好だ。政権内には核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への先制攻撃を選択肢に加えるべきだとの主張も強まりつつあるとされ、米メディアも先制攻撃の可能性をしばしば報じている。
これに対し、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は18日付の論評で、「トランプ政権が武力行使を含めた北朝鮮政策の見直しを進めている」と批判。「先制攻撃しようとするささいな動きでも見せれば、われわれの核攻撃は侵略と挑発の本拠地を焦土化する」と威嚇した。
さらに朝鮮中央通信など国営メディアは19日、「金正恩党委員長も立ち会って弾道ミサイルに使用する新型の大出力エンジンの燃焼実験を地上で行い成功した」と発表した。米本土を射程に入れる大陸間弾道弾(ICBM)用ともみられ、金委員長は「今回の成功がどれだけ画期的な意義を持つのか、世界は間もなく目にするだろう」と誇示したという。
就任後、初めて中国を訪問したティラーソン長官は王毅外相らとの会談で、朝鮮半島情勢について「緊張が非常に高まっていて危険な状況にある」と述べ、強い危機感を表明。「この20年の取り組みは北朝鮮による核やミサイル開発の脅威をそぐことにつながっていない。われわれは衝突を回避するためにあらゆることをやっていく」として、北朝鮮により厳しい態度でのぞむ必要性を強調した。
ティラーソン長官は中国の影響力行使も重ねて求めたが、王外相は「朝鮮半島情勢は現在、再び分岐点に来ている。さらに状況が悪化していくのか、それとも対話で解決する道に戻るのか。われわれは米国を含めた各国が冷静に情勢を判断し、賢い選択をするよう望む」と指摘。「北朝鮮に対する国連安全保障理事会の決議には対話を再開すべきだと明確に記されている」として、6カ国協議に代表される「対話解決」という従来の主張を繰り返すだけだった。 レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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