2017年3月28日火曜日

非戦闘員、死亡の可能性

米国防省は25日、イラク北部のモスルにある過激派組織ISの拠点に対する米国主導の有志連合による空爆で、非戦闘員が巻き添えになって死亡した可能性があると明らかにしました。イラク治安部隊の要請に基づき、17日に空爆を行った場所と、非戦闘員に被害が出たとされる場所が一致すると認めました。

ニューヨーク・タイムズは、この空爆で最大200人が死亡したという地元住民の話を伝えています。ワシントン・ポスト紙は、死者が確認されれば、米国が対IS軍事行動を開始して以降最大の非戦闘員の犠牲者になると報じました。

ロイター通信によると、空爆当時の状況は依然としてはっきりしませんが、爆発物を積載したトラックが空爆を受け爆発し、多くの人が住んでいる建物が倒壊したと証言する住民もいます。

AFP通信によると、イラク避難民・移民省は25日の声明で、北部モスルの西部地区からの避難民が20万人を超えたと明らかにしました。同地区では、イラク治安部隊による過激派組織ISからの奪還作戦が続き、住民が次々に逃げ出しています。

ただ、激しい攻防戦が続く同地区の旧市街では、ISが住民を、人間の盾に取ってゲリラ戦を展開、旧市街で暮らす約40万人が身動きの取れない状況と言われ、安全確保は難航しています。

アバディ首相は219日、ISが牙城とする西部地区奪還に向けた作戦の開始を宣言。避難民・移民省によると、この日以降に脱出した住民は201275人に達しました。

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