2017年3月12日日曜日

海自と米空母打撃群が東シナ海で共同訓練 北朝鮮と中国を牽制

金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮の暴走を阻止するため、日米同盟が断固たる姿勢を示した。海上自衛隊と、米原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする空母打撃群が今週初めから、東シナ海で共同訓練に入ったのだ。国際社会の制止を無視して、弾道ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮に対し、ドナルド・トランプ米大統領が指揮する米軍が「斬首作戦」「限定空爆」に踏み切る準備が整ってきた。

共同訓練は7日から10日の予定で、海自は数隻の護衛艦を投入した。戦術運動の確認や通信訓練などを行っているとみられる。“海軍力の象徴”とされる米空母と海自艦船が艦隊行動をともにすることで、日米同盟の強固さと抑止力を誇示する狙いがある。

北朝鮮は6日、日本海に向けて弾道ミサイル4発を発射し、このうち3発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。朝鮮中央通信は翌7日、在日米軍基地への攻撃を担当する砲兵部隊による弾道ミサイル発射訓練が実施され、正恩氏が立ち会ったと報じた。

卑劣な挑発に対し、ニッキー・ヘイリー米国連大使は8日、国連安保理の緊急会合後に記者会見し、「正恩氏は理性的な人間ではない」「極めて無責任で傲慢(ごうまん)だ」「すべての選択肢を検討している」と語り、北朝鮮への武力行使を示唆した。

これに対し、北朝鮮の朝鮮人民軍戦略軍は9日、「侵略者らが何と言おうと、わが軍は精密化されたミサイルで完璧に武装し、ミサイル攻撃戦法をさらに完成させていく」との談話を発表した。

カール・ビンソンは海自との訓練終了後、米韓両軍が韓国周辺海域で実施中の合同野外機動訓練「フォールイーグル」に参加する見通しだ。

トランプ政権は、「オバマ政権の『戦略的忍耐』戦略が、北朝鮮の核・ミサイル開発を放置・進展させた元凶だ」と分析しており、対北朝鮮政策について、武力行使や政権転覆も選択肢に入れている。

日米韓の圧倒的な軍事力を見せつけることで、北朝鮮に自制を促すとともに、武力行使前の「正恩氏亡命」の道を探っている可能性もある。

一方、今回の共同訓練には、アジアでの軍事的覇権を強める中国を牽制する狙いもある。

東シナ海の海空域では中国の軍事的圧力も高まっている。防衛省は2日、過去最多となる中国軍機計13機が沖縄本島と宮古島の間の上空を往復したと発表した。ミサイル駆逐艦など中国艦艇3隻が両島間を太平洋から東シナ海に向けて通過したことも確認された。

日米同盟の強固な絆で、中国と北朝鮮の暴発を押さえ込む構えだ。 夕刊フジより

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