2016年2月12日金曜日

止まらない円高

外国為替市場で1㌦=114円台まで円高が進んでいます。日銀が1月29日に決定したマイナス金利政策の導入後、円高に歯止めがかからない状況です。さらに円高が進む不安が拭えません。

急激な円高は、輸出企業にの収益悪化懸念を通じて景気に重大な影響を及ぼす恐れがあります。スイスなどの欧州の一部でマイナス金利は導入されていますが、その狙いは自国通貨高の抑制です。

日銀は、今回のマイナス金利導入について、通貨をターゲットしたものではない。(黒田東彦総裁)と円安誘導の意図を否定しています。しかし、市場では、日銀がマイナス金利に踏み切ったのは円高抑制が大きな狙いと受け止められています。

欧州でも、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が3月の追加緩和を示唆するなど、マイナス金利の拡大が視野に入る状況です。黒田総裁も3日の講演で、必要な場合さらに金利の引き下げを行うと強調しています。

ただ、日銀内でも他国の中央銀行とマイナス金利競争に陥ると追加緩和の悪影響を懸念する声が出ています。

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