2016年2月26日金曜日

高速バーストの正体解明へ

謎の電波の突発現象、高速電波バースト(FRB)が出現した方向へ、すばる望遠鏡で追観測した結果、地球から約50億光年の距離にある楕円銀河で起こった天体現象だと突き止めました。

東京大学、国立天文台などの国際観測チームが24日、ネイチャーに発表しました。FRBの正体解明への大きな手がかりを得ました。

FRBは1/1000秒程度の電波のフラッシュ現象。2007年に初めて報告され、これまで17例が報告されています。正体は全く謎。距離測定が出来ておらず、銀河系内や地球大気で起こるとの見方もあり、論争になっていました。

すばる望遠鏡チームは昨年4月、おおいぬ座の方角にFRBが表れたと豪州のパークス電波天文台から通報を受け、広い視野を誇るすばる望遠鏡で可視光による追観測を実施。別の電波望遠鏡が観測したFRBの残光から高精度で方角を絞り込み、すばる望遠鏡の観測画像を調べた結果、銀河の特定に成功、分光観測で距離を突き止めました。

さらにこの銀河が楕円銀河と呼ばれるタイプだと判明し、FRBの正体を巡る数多くの仮説の内、連星の中性子星の合体が有力説として浮上しました。

すばる望遠鏡のチーム責任者の戸谷東大教授は連星中性子星の合体は、重力波源の有力候補。FRBと重力波が同時に観測されれば決定的な証拠になると話しています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...