2016年9月19日月曜日

サムスン発火問題、米当局“激怒” 「深刻な火災や火傷の危険性」と指摘

韓国サムスン電子の新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」のバッテリー爆発問題をめぐり、米当局が下した「100万台リコール(無料の回収・修理)」が波紋を広げている。「深刻な火災ややけどの危険性がある」と明言、今後の同機種の販売が「違法」となるなど強硬な姿勢を打ち出した。

「消費者は9月15日以前に購入したリコール対象のノート7について、使用を直ちに停止し、電源を切るべきだ」

米消費者製品安全委員会(CPSC)は15日の声明でこう呼びかけ、「深刻な火災ややけどの危険が大きい」と指摘した。米当局が携帯電話のリコールで「深刻な」という表現を使ったのは初めてとの報道もある。

米国では車内での発火など92件の事例がサムスンに報告された。世界では計250万台が流通しているとみられている。韓国でも既に代替品との交換などの対応を始めている。

ブルームバーグによると、サムスンは、リコールの際の説明不足や、正式なリコールという手順を踏まずに、独自に定めた製品の交換計画を発表したことで批判を受けていた。

CPSCのエリオット・ケイ議長はサムスンへの直接的な非難を避けつつも、企業が当局に先に相談せずにリコールを発表することは、政府対応の後れにつながりうると苦言を呈した。

CPSCの発表を受けて、米政府はギャラクシーノート7の航空機内での使用を正式に禁じ、今後の販売が違法となった。

今回のリコール費用は1000億円規模に達するとの見方があるが、被害を受けた米国の消費者らによる巨額訴訟もサムスンを直撃する恐れもある。 夕刊フジより

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