北朝鮮国民の約4割が栄養不足状態にあることが明らかになった。米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。
国連人道問題調整事務所(OCHA)が19日に発表した「アジア太平洋地域人道主義状況報告書」によると、北朝鮮国民の41.6%が栄養不足状態だという。
また、240万人の妊婦や育児中の母親、5歳未満の子どもが栄養失調の危機に瀕しており、170万人の子どもが肺炎や下痢などの病気にかかる危険にさらされている。
8月末から数日間、北朝鮮北部・ハムギョンブクトとリャンガンドの中朝国境地帯を襲った大水害の爪痕は、今なお現地に色濃く残っている。それと同様に傷を負った現地住民の心である。その気持ちを代弁するかのように、無力な政府を批判する噂が現地に飛び交っているという。
デイリーNKの取材協力者S氏が、フェリョン市で耳にしたという噂の一例を紹介する。もうすぐ中国から大量の重機が送られてくるので、それで道路と鉄道を全て復旧する予定だ、その代わりナミャン、中朝国境の一地域を中国に解放するようだ。
国に力がないので、土地を売って復旧しなければならない。いっそのことなら中国に管理してもらった方が良い。S氏は、こうした噂の発信地が、水害復旧のために動員されている「突撃隊」や住民が集う市場であると推測する。
駆り集められた彼らは、満足な装備や食料も与えられないまま、手作業による、人海戦術で復旧にあたっている。北朝鮮では災害や大規模事故に置いて、一般国民が失政のツケを払わされる例が実に多い。
庶民から、不満が出るのも当然である、また、市場は住民が行き交うコミュニティの場でもあるため、噂が広まる中心となる。
しかし、単なる噂であっても、独裁者や国家の威信が著しく傷つけば、体制の安定に関わる。そうでなくとも、最近の北朝鮮では「わいせつ情報」を含め金正恩を揶揄するような噂が出回りがちだ。
相次ぐ流言飛語について、現地の保衛部(秘密警察)も取締に乗り出した。住民を集めた席で、流言飛語は体制を揺るがす行為であるとし、今後は厳罰をもって臨む方針を強調した。
一方、動員の成果が、9月19日には鉄道の幹線区間の一つである、会寧市~清津市間を結ぶ道路と鉄道が復旧されたとS氏は明かす、北朝鮮メディアが建国以来最大の大災害と称した水害も、非常に遅い足取りであるが、少しずつ收捨てに向かってるようだ。
ただ、今回の噂からは、現地住民が自国の金正恩政権の無力さを改めて感じ取った事が十分に読み取れる、核とミサイルを優先した政権のツケは今後、ボディーブローのようにきいてくるものと思われる。 デイリーNKより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年9月23日金曜日
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