今月初め、中国軍事委員会装備発展部長の張又侠上将が大連造船所を視察する写真がインターネットに流布した。写真の一部を通じて中国が独自の設計と技術で開発した初の国産空母が公開された。これまで「軍事機密」として何でも隠そうとしてきた中国軍部が「流布」という形で空母を見せたのは意図的なものと解釈されている。
中国はウクライナから導入した退役空母を改造して2012年9月に「遼寧」を就役させたが、現代戦で活用するにはいくつか制約があった。このため今回、初の国産空母を自慢しながら、中国海軍が米国海軍に匹敵するほど成長したということを全世界に知らせようという狙いがあったとみられる。
さらに中国海軍は2020年に空母4隻を含む351隻の巡洋艦・駆逐艦・潜水艦などの戦力を保有する計画があるという。これに向けて2011年から大型艦艇を毎年15隻以上も建造している。これは大変な数値だ。一方、米国は2046年までに292隻の戦闘艦艇を建造する計画だ。中国海軍が少なくとも艦艇の数で近く米国海軍を上回る可能性もある。
このような中国軍の戦力増加を見ると、恐怖を感じる。しかし中国の軍事力をもう少し詳しくのぞいてみると話は変わる。多くの軍事専門家は中国が米国と対等な戦力を保有するにはまだ多くの時間がかかると見ている。
中国の初の国産空母がその代表的な事例だ。この空母は船首がスキージャンプ台のように上に向いている。キャタピラー(caterpillar)という射出機の開発に失敗したからだ。米国の空母はすべてキャタピラーを備えている。キャタピラーは艦載機に掛けて離陸速度を加速する装置だ。ゴムが付いたパチンコがキャタピラー、艦載機がパチンコに掛けられた石と考えれば理解しやすい。
米空母のキャタピラーは蒸気で動く。1992年に実践配備された「ジョージ・ワシントン」の場合、4つの射出機がある。これを通じて20秒ごとに艦載機1機の離陸が可能だ。2013年に進水した「ジェラルド・R・フォード」からは電磁気推進のカタパルトにさらにアップグレードされた。
一方、中国はまだキャタピラー技術がない。この技術は米国が独歩的だ。フランスも自国の空母「シャルル・ド・ゴール」を建造する際、キャタピラーは米国から輸入した。中国はキャタピラーの独自開発に力を注いだが、まだ大きな成果はない。
したがって中国の空母はジャンプ台を利用して艦載機を飛ばす。スキージャンプと似た原理だ。艦載機が最大推力で走り、甲板の先の曲線面に到着すれば、前方への推力と同時に上向きに推力が生じる。しかし短い距離で独自の推力で離陸するため、艦載機の武装と燃料を減らすしかない。またジャンプ台空母は早期警戒機のような大型艦載機を運用できない。早期警戒機は艦隊の目の役割をする。このため早期警報用レーダーを搭載したヘリコプターを代わりに使うしかない。しかし早期警戒機と早期警戒ヘリコプターの性能の差は非常に大きい。
さらに中国の空母艦載戦闘機のJ-15は問題が多い。4月の着陸訓練中に墜落した事実が最近公開された。中国が初の艦載機を開発するのに「授業料」を支払うのは当然かもしれない。しかしその授業料があまりにも高いのが問題だ。カナダで出版される中国語軍事情報誌「漢和防務評論」は5月、J-15艦載機は技術的な問題のため4年前の実戦配備から今まで16機しか製造されていないと伝えた。
J-15は事実上、ロシアのスホイSu-33をモデルにした戦闘機だ。中国は当初、Su-33のライセンス生産を推進したが、ロシア側は中国がスホイSu-27を複製してJ-11を作った戦力を問題視し、これを拒否した。このためウクライナの支援を受けてSu-33を分解した後、逆設計してJ-15を作った。しかし戦闘機の心臓であるエンジンと戦闘機の神経系といえるアビオニクス(航空機用電子装備)に問題が生じた。まだ技術力が足りないのだ。 中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年9月2日金曜日
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