2016年9月9日金曜日

謎の宇宙灯台は中性子星?

スーパーコンピューターを使った計算によって、X線で明滅する謎の天体の正体が、中性子星である可能性が浮上しました。国立天文台と京都大学の研究チームが8日発表しました。新しいタイプの、宇宙灯台だとしています。

宇宙では、太陽の100万倍以上の明るさのX線で輝く超高度X線源天体が多数見つかっています。
これ程強く輝くためには、大量の高温ガスが常に供給される必要があります。その為、この天体の正体については、周囲にガスがあれば、底なしの井戸、のようにいくらでも吸い込むことができるブラックホールが、唯一の有力候補でした。

2014年、超高度X線源の一つが周期的に明滅している事が判明。灯台のように周期的に明滅するには、中性子星(中性子で出来た高密度天体)の特徴ですが、通常の中性子星の何百倍も明るく輝くほどのガスを大量に取り込むのは困難とみられ、大きな謎でした。

研究チームは、中性子星と連星系をなす相棒の星がガスの供給源となり、中性子星の磁場の両極にガスが柱状に降り注ぐ可能性に注目。天文学専用スパコン「アテルナ」で、ガスの運動や電磁波放射などを取り入れた放射流体シュミレーションを実施しました。

中性子星に、ガスが継続的に落下出来るのか。研究チームの予想は半々でしたが、計算の結果超高度X線源に匹敵する明るさで、ガスの柱が側面が輝く事が確認できました。中性子星の自転によって見える角度が変わり明滅します。

研究チームは、今回の結果は、従来のブラックホールだと思われていた天体の多くが中性子星である可能性が示唆しており、銀河中心の巨大ブロックホール形成シナリオの見直しが必要かもしれないとしています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...