2015年11月27日金曜日

中国経済は減速

中国の景気減速が鮮明となっている。国内総生産(GDP)成長率の低下だけでなく、輸出入の減少、不動産投資の伸びの鈍化など、中国経済がすでに高度成長を終えてしまったことを明確に示す経済指標が相次いで発表されている。

一部では、不動産バブルや株式バブルなどの崩壊によって中国経済がハードランディングするのではないかと懸念する声もあがっているが、中国経済が中国メディアのFX財経網は20日、中国経済がハードランディングした場合、世界経済にどのような影響があるかを論じる記事を掲載した。

記事は、研究機関のオックスフォード・エコノミクスによるレポートを紹介し、中国経済は世界のGDPの約11%、世界貿易の約10%を占めていることを指摘。さらに、資源分野では世界の石油消費の約11%を占めることなどを挙げ、「中国がくしゃみをすると世界全体が風邪をひくのだ」と、その影響力の大きさを主張した。

中国の輸入量は2015年1-9月に約4%減少したが、これによって同期間の世界の貨物貿易の伸びを約0.4%低下させたことになる。したがって、中国と密接な貿易関係にある国は中国鈍化の影響をもろに受けることになる。

記事はさらに、中国の景気後退で貿易相手国のGDPも低下するため、間接的に世界経済に大きな影響を与えると指摘。例えば日本は対中輸出が減少するだけでなく、中国の景気減速の巻き添えとなる韓国などほかのアジア諸国からの影響も間接的に受けることになるだろうと指摘した。  また、中国経済の成長鈍化に伴い、世界の資源価格が暴落したが、中国の景気減速はオーストラリアやブラジルなどの資源大国にとって直接的な打撃となる。実際にブラジルはすでに景気が低迷しており、中国の資源輸入が減少していることと無関係ではないだろう。

記事は、「中国経済がハートランディングすると、世界経済が大幅に減速することになる」と指摘し、中国と貿易面で密接な関係にある国ほど直接的な影響を受けることを指摘したうえで、さらに間接的な影響として世界にデフレが広まる恐れがあることを指摘した。

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