農林水産省が27日発表しました2015年の「農林業センサス」によれば、1年以上作付けしていない「耕作放棄地」は42・4万ヘクタールと10年の前回調査(39・6万ヘクタール)から7%増え、富山県の面積に匹敵する規模となったとしています。
20年前には24.4万ヘクタールだったもので74%も増加しています。
そしてもっと深刻な事態が進んでいます。
農業人口の減少
2010年から2015年までの5年間で51.6万人減少し、209万人になったと発表されているです。
1985年には542.8万人だったものが今や209万人まで激減してしまっているのです。
そして平均年齢も66.3歳となっており、65歳以上は132.6万人(63.5%)となっており、このままいけばあと5年もすれば、数字上は70歳以上の農業就業者が65%を超える事態になり、実際には引退する高齢者が増えるでしょうから、農業就業者数が200万人を下回り、林業のような悲惨な状態になるかも知れません。
*その林業ですが、この5年間で約40%も減少しており(経営体としては8.7万組合・社)、高齢化も進み、今や産業として成立しなくなりつつあると言えます。
政府は地方創生というキャッチフレーズで田舎の再生を鼓舞していますが、農林業就業者が猛烈な勢いで減少しており、今更何をしましてももはや手遅れとも言えます。
6兆円とも言われるウルグアイラウンド対策費をはじめとして、農家・林業家を補助金漬けにした結果、まともな収益を稼ぐ体制にならず、結果として膨大な税金は投入されたものの衰退してしまったとなってしまったのです。
今回のTPP合意で高齢化している農業就業者が「もうやめよう」と思い始めれば、離農者は更に加速していき、年間で10万人規模の離農者となり、更に異常気象等が頻発してまともに農業ができないとなれば、「もう農業を止めよう」となりましても何ら不思議ではありません。
1億人をどう食べさせていくのか、という大きなビジョンがない中、補助金等をばらまき対処療法をやってきた政府ですが、就業者数が減り続けていけば、1億人を食べさせるだけの食糧はなくなります。
いまだにバターがないと騒がれていますが、これが日本の農業・林業・畜産業の将来の姿とも言えます。
そのうちに、牛乳もなく、卵もなく、あるのはお米だけ、という事態になるかも知れません。
NEVADAより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2015年11月29日日曜日
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