2012年4月23日月曜日

IMFの拠出金が4300億㌦(35兆円)

20ヶ国財務相・中央銀行会議でIMFの融資枠が4300億㌦(35兆円)に増強することが決まった。
当初の目標は5000億㌦であったが、目標を下げ4000億㌦に設定してようやく4300億㌦が各国から拠出されて事になる。

欧州金融安定化基金も当初の目標は1兆ユーロ(106兆円)であったが、8000億ユーロ(約85兆円)しか集まらなかったことである。合計して120兆円である。

この基金で、欧州危機への対応が出来るかというと、心許ない基金であると言わざるを得ない。ギリシャはすでにデフォルトを果たした。次はスペイン、イタリアの危機になるとギリシャとは一桁違う規模の債務の金額になる。

その基金であるが、各国が拠出すると決まって、即、そのお金が手元にあるのではないという事である。徐々に各国が拠出するという段取りになっている。

ヨーロッパではフランス、ギリシャで選挙が行われている。フランスではサルコジ大統領がやや不利だという情報が流れている。仮にオランド氏が大統領になれば、ドイツとの連携がどうなるのか不透明である。さらにギリシャで現政権が敗北すれば緊縮財政をやめユーロ圏からの離脱という事態も想定される。オランダでも連立政権内で意見が分かれ緊縮財政に反対する閣外連立政党が離脱し総選挙が実施されることになった。こう見るといかにヨーロッパが不安定な状態であるかと言うことが見て取れる。どこか1ヶ国でも崩れればドミノ倒しで金融危機が再燃しかねない。

IMFの親分格である、アメリカは今回のIMFへの拠出金はびた一文出さなかった。表向きは、ヨーロッパの危機はヨーロッパで処理すべきだという理由をいっているが、アメリカの財政事情も火の車であるという事みたいである。

その点、日本は能天気に、約5兆円もの巨費を早々に拠出すると手を上げた。日本はそんな余裕があるのだろうか、海外には大判振る舞いをして国内では消費税の引き上げをしようとしている。5兆円ものお金があるのなら消費税を引き上げる必要など無いのではないかと思う。

5月はユーロ圏がどうなるか、一つの節目を迎えることになる。

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