2017年4月30日日曜日

論評:世界は刀を抜いた強盗を見る


朝鮮半島で緊張が高調している中、米国が4月26日未明、カリフォルニア州のある空軍基地で「(ピョン)(ヤン)打撃」を想定した大陸間弾道弾(ICBM)「ミニットマン3」の試射を強行した。

米国の「THAAD」装備の奇襲的な電撃配備と原子力空母「カール・ビンソン」号の東海進入とタイミングを合わせたICBMの試射は、世界をして朝鮮半島の情勢悪化の元凶が誰なのかを再びはっきり見分けるようにしている。

この2カ月間、南朝鮮にあらゆる核戦略資産を引き込んでわが共和国に反対する史上最大規模の侵略的な合同軍事演習を行って朝鮮半島情勢を核戦争の瀬戸際へ追い込んだのはまさに、米国である。

われわれは、われわれの核保有を招いた根源である米国の対朝鮮敵視政策と核威嚇・恐喝の最も集中的表現となる挑発的かつ侵略的な大規模合同軍事演習に対して、すでに数回にわたって国連安保理に提訴した。

にもかかわらず、国連安保理は毎度われわれの提訴に顔を背けて何の国際法的根拠もなしにわれわれの自衛的措置を禁止する「決議」を採択し、米国が核で他国を脅かし、核兵器を保有できなかった国にミサイル攻撃を強行しようと、ICBMの試射を定期的に行おうと、一度もそれを問題視していない。

今、米国とその追随勢力が先鋭な朝鮮半島事態の張本人を差し置いてむしろ、われわれの自衛的核抑止力の強化措置に「脅威」と言いがかりをつけて国連安保理会議を招集しようとし、われわれに「熟考」することを求めるのは言語道断である。

刀を抜いて主人を強迫する白昼強盗を歓迎する人はこの世にいない。

朝鮮半島に生じた重大な事態に対処してわれわれが戦争抑止力をいっそう強化するのは、至極正々堂々たる合法的自衛権である。

こんにちの現実は、われわれが偉大な並進路線の旗印を高く掲げて核戦力を質量共に強化してきたことがいかに正しい選択であったのかを再びはっきりと実証している。

共和国の核戦力は徹頭徹尾、米国の核戦争脅威から国の自主権と尊厳、世界の平和を守るための正義の霊剣、頼もしい戦争抑止力である。

今後、朝鮮半島で戦争が起こるなら、その責任は誰が先制攻撃したかにかかわらず、われわれに対する敵視政策を不断に強めてきたあげく、数多くの核戦略資産と特殊作戦手段で火ぶたを切った米国が負うことになるであろう。

トランプ行政府が初歩的な現実感覚もなしに考案した「最大の圧迫と関与」政策こそ、荒唐無稽で無謀極まりない。

トランプ行政府は、歴代行政府の対朝鮮政策、特に強硬敵視政策の失敗が共和国に対する誤判にあったし、それによって与えられたのはいつも苦い惨敗のみであったという事実を忘れない方がよかろう。

米国が開国以来、初めて敗戦したのも相手を知らずに襲いかかった代償であったし、史上最初の謝罪文をひざまずいて書くようになったのも朝鮮対米国対決の当然な帰結である。

苦杯だけをなめながらも、対朝鮮敵視政策をそれほど執ようかつ悪らつに強行推進している米国を果たして正常国家と見られるだろうか。

米国が対朝鮮敵視策動に狂奔するほどわれわれはさらに強大になり、軍事的脅威を加えれば加えるほど、堅忍不抜と報復対応力は想像を絶して百倍になっている。

米国があえてわれわれの意志と忍耐力をおしはかろうと虚勢を張りながらのさばっていては、本当の戦争の味がどんなものかをたっぷり味わうことになるであろう。

朝鮮で米国の力の論理は、過去も現在も通じたことがない。

朝鮮中央通信

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