(CNN) 75年前の12月8日、真珠湾攻撃で米海軍に未曽有の打撃を与えた旧日本軍。その同じ国が今、軍事大国としてまた世界の先頭集団に入っていると、専門家らは指摘する。
戦後の憲法で自衛目的以外の戦力は持てないとされてきたにもかかわらず、日本は復活を果たした。むしろこの制約があったからこそ、日本の軍事力は強化されたのではないかという説もある。
「パイロットにしろ艦にしろ、日本はどんな相手にも引けを取らない」と話すのは、米陸軍指揮幕僚大学(CGSC)のジョン・T・キューン教授だ。
しかも日本は他国の何分の1かのわずかな予算で、これを成し遂げた。
そんな日本を取り巻く安全保障の力学は今、変化のただなかにある。米国ではトランプ次期大統領が外交のシナリオを一変させ、戦略地図を塗り替えようとしている。
日本の海上自衛隊は世界の海軍のランキングで5位以内に入る。そう評価するのはキューン教授だけではない。
日本の安全保障に関するブログを主宰し、米海軍協会(USNI)ニュースにも寄稿しているカイル・ミゾカミ氏は、日本が今日のように強力な大国になったのは米国との同盟関係があったからだとの見方を示す。
「米国と日本は世界で最も緊密な関係にある軍事大国同士だ。両国の関係は米英間よりも近い」ミゾカミ氏はCNNへのメールでそう指摘した。
キューン教授もまた、イージス艦を使う弾道ミサイル防衛システムのような米国の技術が、日本の艦隊を手ごわい存在にしているとの見方を示す。
「私に言わせれば、日本の海上自衛隊と米海軍は大当たりの組み合わせだ」と、キューン教授は話す。同教授は米海軍パイロットの経験を持ち、日本の軍事史を武士の時代までさかのぼって分析した著書もある専門家だ。
日本の現在の軍事力は真珠湾攻撃の時代を上回っているかもしれない。それを後押ししたのは戦後の憲法だ、と主張するアナリストもいる。戦争を放棄した憲法の下では攻撃力に予算をさく必要がなく、防衛力の強化に専念すればよかったからだという。
ベルリン自由大学で日本の安全保障を研究しているコリー・ウォレス博士によると、これが最もうまく作用した例は日本の潜水艦だ。
同博士によれば、日本政府は1950年代以降、潜水艦の開発に注意深く投資して技術を磨き上げてきた。
対地攻撃用のミサイルを搭載する米海軍の潜水艦と違い、日本の潜水艦は水中だけに注目することでコストや複雑さを抑えることができる。
またキューン教授によると、現代日本の企業文化も軍事力の増強に一役買っている。
米国など他国では個人が抜きん出た力を発揮することが奨励されるのに対し、「日本人は生来、チーム一体が得意」だという。
同教授によれば、米国で開発されたF35戦闘機のような兵器が将来、日本で量産されるようなケースも十分あり得る。日本は他国が生み出した最高水準の技術をさらに磨き上げることが得意だから、そのほうがうまくいくかもしれないという。
日本の自衛隊ならトヨタや三菱といった日本メーカーと同じように優れた生産、保守、運用方式を構築し、F35の信頼性を向上させたり、米国のF35より幅広い任務に活用したりすることができるはずだ。同教授はそう強調する。
「しっかりと訓練され、勤勉で、団体精神を持つパイロットが、最新鋭の第4、第5世代戦闘機を操縦する。(敵対国として想定される)ロシアや中国にとってはうれしくない話だろう」
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年4月20日木曜日
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