シリアへのミサイル攻撃を行ったドナルド・トランプ米政権が、北朝鮮への圧力を強めている。トランプ大統領は6日、安倍晋三首相との電話首脳会談で、北朝鮮の核・ミサイル開発への対応として、「すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べ、軍事力行使をも選択肢とすることを表明した。
これはレックス・ティラーソン米国務長官が先月17日、韓国を訪問した際、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動を起こさない限り、対話には応じないというオバマ前政権の「戦略的忍耐」政策の終了を明言したように、対北朝鮮への対応を転換するものである。
日本共産党も「戦略的忍耐」には批判的なようで、志位和夫委員長は「その間に、北朝鮮は、核兵器・ミサイル開発をどんどん進めてしまいました。結果を見れば、この方針が失敗だったということは明らかです」(2月19日)と記者団に語ったという。
ただ、「すべての選択肢がテーブルの上にある」というトランプ政権の方針に対し、志位氏は13日公表の談話で、「米国トランプ政権が、北朝鮮に対する軍事力行使を公然と選択肢とし、軍事的威嚇を強めていることは、きわめて危険な動きである」と批判した。
さらに、「米国は、国際社会と協調して、経済制裁の厳格な実施・強化を行いながら、北朝鮮との外交交渉に踏み切り、外交交渉のなかで北朝鮮の核・ミサイル開発の手を縛り、それを放棄させるという選択肢こそとるべきである」と、軍事力行使を選択肢から外せと主張している。
他方の北朝鮮は、「金日成(キム・イルソン)主席の生誕105周年」を祝う軍事パレードに、ICBM(大陸間弾道ミサイル)まで登場させた。弾道ミサイルも次々と発射し、「6回目の核実験」の準備も進めている。
核と弾道ミサイルは、金正恩(キム・ジョンウン)体制の中核である。もちろん外交交渉も必要である。だが、最初から軍事的圧力を除外しては、北朝鮮を外交交渉の場に引きずり出すことも不可能であろう。
そもそも、「軍事的圧力」と「外交交渉」は矛盾するものではなく、車の両輪である。
共産党は現在、「日米安保廃棄」「自衛隊の解消」を掲げている。在日米軍も、自衛隊もいない日本ということだ。社会党が以前、「非武装中立」論を掲げていたが、それとまったく同じだ。
かつて共産党は「中立・自衛」論だった。軍事同盟には入らないが、自前の自衛力は持つというのが共産党の安全保障論だった。それが軍事力を忌避するようになった現在では、安全保障論を持たないという無責任な政党に変質してしまった。 夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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