2016年4月24日日曜日

ゲノム編集の基礎研究容認

政府の生命倫理専門調査会は22日、人の受精卵で、特定の遺伝子を改変する「ゲノム編集」を行うことを、基礎研究に限って容認する報告書を大筋でまとめました。改変した受精卵を子宮に戻す臨床応用は認めませんでした。

ゲノム編集は、酵素を使って目的の遺伝子を改変する技術。報告書は、受精卵の遺伝子の働きを調べれば遺伝子疾患や不妊症の治療に関する情報が得られる可能性があり、基礎研究を容認出来る場合があるとしました。

臨床応用については、現在の技術では目的と異なる遺伝子を変えてしまう危険性や、次世代以降に影響が残る恐れ、倫理上の問題があるとして認めませんでした。

ゲノム編集を巡っては、昨年4月に中国の研究者が人の異常な受精卵についてゲノム編集の実験を試みたと発表し、英国も今年2月に基礎研究を容認。米英中の学術団体などが昨年12月に主催した会議も基礎研究を認め、安全性などを確認される前の臨床応用は無責任だとする声明を出しています。

政府調査会の報告書を受け、日本遺伝子細胞治療学会や日本産科婦人科学会などの4学会は、臨床応用や安易な基礎研究が行われないよう、国が指針を作るべきだと提言を公表しています。

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