2016年4月15日金曜日

「ひゅうが」は護衛艦、空母

中国による南シナ海の実効支配に向けた動きが本格的になってきた。これを阻止すべく、フィリピン軍は連日哨戒飛行を行い、ベトナム軍は潜水艦部隊を創設するなど、同海を囲む国々は、防衛力整備に乗り出している。

海上幕僚監部は5日、海上自衛隊の大型ヘリコプター搭載護衛艦「いせ」を南シナ海に遠征させると発表した。インドネシア海軍が今月主催する多国間共同訓練「コモド2016」に参加するためだ。

終了後、東アジアを中心とした18カ国の若手海軍士官を乗せ、訓練を行いながらフィリピンにも寄港する。防衛省は「通常の親善訪問」というが、潜水艦「おやしお」と護衛艦2隻も3日、フィリピン・スービック港を訪れた。海自艦艇が集中して訪問するのは、他にも理由がありそうだ。

海自初の全通甲板を持つ護衛艦「ひゅうが」型の2番艦である「いせ」が、この遠征の主役である点も驚きだ。同艦は空母と見まがう外観で、哨戒ヘリを複数搭載し、潜水艦への警戒・監視能力に優れている。

「ひゅうが」は09年3月18日に就役した。これまでの護衛艦と大きく異なる艦影やサイズ、運用に、国内外は騒然となった。防衛省は「空母ではなく、あくまで護衛艦」と説明している。

これまでも海自ではヘリ搭載護衛艦を4隻配備してきたが、搭載数は最大3機だった。「ひゅうが」型には最大11機も搭載可能である。

旧海軍の戦艦「日向」「伊勢」の名を引き継いだ点もユニークだ。

実はこの2隻、ミッドウェー海戦後、航空機が運用できるように改造され、「航空戦艦」へと種別を変更している。これは、「来たるべき時が来たら、改造して空母にすることもある」というメッセージなのか。

「ひゅうが」は11年3月11日、東日本大震災が発生すると、すぐ東北沖へ派遣された。津波被害を受けた陸上の航空基地に代わり、洋上ヘリ基地として自衛隊や米軍、警察、消防のヘリの補給を行い、能力の高さを見せつけた。同年3月16日、「いせ」が就役した。

防衛省が統合機動防衛力を打ち出したのに伴い、「ひゅうが」と「いせ」は、島嶼(とうしょ)防衛の中心となる水陸両用戦指揮艦としての活躍が期待されている。

すでに、米海兵隊のMV-22Bオスプレイによる発着艦訓練も行い、運用から整備まで確実にこなせる。いつ陸上自衛隊にオスプレイが配備されても対応できる準備はできているのだ。

今回の「いせ」の遠征を例えるなら、中国や東アジア諸国が見守るパドックを、ことも無げに1周して戻ってくる本命馬といえるかもしれない。 夕刊フジより

日本も空母を建造し、南西諸島の防衛の為に必要である。出来れば原子力空母を建造し、日本の防衛の役割を担わせないといけない。

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