災害の多い東南アジアで台風や地震、洪水発生するたび、善意で寄付される粉ミルクですが、被災した子どもへの危険が知られていないと指摘しています。
清潔な飲料水が手に入りにくくなる被災地で、粉ミルクを飲んだ子どもは下痢になるケースが多い。下痢は、5歳未満の子どもにとって2番目に多い死亡原因であり、栄養不良の主要な原因です。
この地域で緊急事態が起こるたびに粉ミルクが寄付されてきたが、それがどれほど危険なことかをほとんどの人が知らない、とロイター通信に語る国連児童基金(ユニセフ)の地域栄養専門家のドロシー・フット氏。粉ミルクではなく、母乳を与え続けることが大切だということを地域社会も母親も理解することが必要だといいます。
被災地では、水道設備が破壊されることが多く、粉ミルクを溶き、哺乳瓶を洗浄するための安全な飲料水がほとんど手に入らず、病気のリスクが高まります。
ユニセスと世界保健機関(WHO)、東南アジア諸国連合(ASEAN)の共同による最近の報告書は、緊急時に粉ミルクと哺乳瓶を支給するのは乳幼児の栄養不良や病気、死亡の危険性を高める不適切な寄付だと指摘しています。
インドネシアでは保健省と赤十字が、災害時に母乳を与えるように推奨し、仮説避難所に授乳室を設置してきました。ユニセスの専門家によると、同国のジャワ島で起きた2006年の大地震後、粉ミルク配給が制限なく拡大。粉ミルクを支給されなかった乳幼児に比べ、支給された乳幼児より多くの下痢がみられました。
通常、母乳だけで育った乳幼児は、下痢で死亡する率が1/11になり、肺炎で死亡する率が1/15になると研究者はいいます。
東南アジアでは、粉ミルクの宣伝が激しく展開されている地域。フット氏は栄養不良を防ぐ為には、緊急事態が発生する前から、母乳育児を続けるように母親を支援し、寄付された粉ミルクを一度与えると母乳が出なくなることを広く知らせていくことが大切であると強調しています。
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年4月15日金曜日
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