トランプが大統領になれば、アメリカの没落は加速する
アメリカ大統領選が盛り上がっていますね。皆さんご存知のように、共和党はトランプさん、民主党はヒラリーさんがリードしています。
今回の大統領選を盛り上げているのは、トランプさんでしょう。彼は、大統領候補の中で唯一、「プーチンと協力していく」方針を示している。それで、ロシアメディアは、「トランプ支持一色」になっています。
私は、「面白いおじさんだな」ぐらいの認識だったのですが。トランプさん、最近驚くべき発言をしています。
トランプ氏「在日米軍撤退も」=安保改定、日本の核保有容認─米大統領選2つの驚くべき情報が出ています。
時事通信 3月27日(日)5時43分配信
【ワシントン時事】米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走る不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は、大統領に就任した場合、日本が駐留経費の負担を大幅に増額しなければ、在日米軍を撤退させる考えを明らかにした。
日本による核兵器の保有を容認する意向も示した。
- 日本が駐留経費の負担を大幅に増額しなければ、在日米軍を撤退させる
- 日本による核兵器の保有を容認する
見えてきたトランプの本質
人を判断するためには、「何を考えているか」知る必要があります。しかし、普通「何を考えているか」はわかりません。それで、「言葉」と「行動」で判断するしかない。
トランプさんの場合、大統領ではないので、大統領としての行動で判断することはできません。だから、「言葉」で判断するしかない。いろいろ問題発言をされていますが、最近本質が見えるようになってきました。
AFP3月27日から。
トランプ氏は、自身は孤立主義者ではないと語る一方、米国は貧しい債務国なのに北大西洋条約機構(NATO)や国連(UN)といった国際機関への資金分担は不相応に多いとの認識を示した。ポイントはここでしょう。
日本や韓国、サウジアラビアといった同盟諸国との関係についても、同じように不公平だと述べた。
トランプ氏は「われわれは、知恵が回り抜け目がない手ごわい人たちから、長年見下され、笑われ、搾取されてきた」と述べた。「従って、米国を第一に考えてこれ以上搾取されない形にする。友好関係はあらゆる方面と結ぶが、利用されるのはごめんだ」と強調した。
米国は貧しい債務国なのに北大西洋条約機構(NATO)や国連(UN)といった国際機関への資金分担は不相応に多いつまり、彼の中でアメリカは、「貧しい債務国」なわけです。もちろん、世界最大の対外債務国ですから、正しい認識です。それなのに、NATO、国連、米軍駐留費用など、「負担は多すぎる」というのです。だから、「アメリカの負担を減らし」「他国の負担を増やす」と。
私が見るに、トランプさんは、真性の「経営者」なのでしょう。経営者の立場で見ると、アメリカとNATO、アメリカと日本、アメリカと韓国の関係などは、「目に見える利益を生んでいない」「アメリカが損をしている」。だから、「アメリカ会社の経営を建てなおすために、相手の負担増を要求し、拒否すれば『リストラ』しよう!」と。
トランプとゴルバチョフ
かつてトランプと同じように考えた指導者がいました。全然経営者ではないですが、ソ連最初で最後の大統領ゴルバチョフです。彼が1985年に書記長になった時、ソ連は原油安で経済難に陥っていた。ゴルバチョフはどう考えたか?「わが国は、東欧をはじめ、アジア、アフリカ、中南米の共産陣営まで支援している。わが国の負担は大きすぎ、こんな状態をいつまでも続けることはできない」と。
共産主義陣営のトップなのに、経営者のトランプとまったく同じことを考えた。そういう考えが高じて、「東欧の政治に関わるのはもうやめよう」となった。結果、1989年にベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツは統一された。それで、終わらなかった。結局、1991年末、ソ連は崩壊することになった。
トランプが大統領になれば、アメリカの没落は加速する
まだ、トランプが大統領になれるかわかりません。大統領になっても、賢いブレーンたちによって軌道修正するかもしれません。しかし、ここでは、彼が大統領になって「有言実行した」と仮定してみましょう。そうなれば、アメリカの没落は、加速することでしょう。なぜでしょうか?彼が言っていることは、以下のようにまとめることができます。
「アメリカは貧しいので、自国の負担を減らす。他国の負担を増やす。アメリカは、他国への軍事的関与を減らす」
これをやったらどうなるでしょう? アメリカの支配力(=覇権)が弱まります。かつてのソ連がそうであったように。なぜでしょうか?
会社員の方は、社長さんに支配されているでしょう? なぜ、会社員は、社長さんの言うことを聞いているのでしょうか? そう、「金をもらっているから」です。つまり、会社員は社長さんに、「金で支配されている」のです。もし社長さんが「もう金払わない」といったら、会社員は社長の言うことを聞き続けるでしょうか? もちろん言うことを聞かなくなり、転職先を探しはじめるでしょう。
世界も同じで、「金を払うこと」が支配力の源泉になっています。「金を払わなくなる」と、支配力は減ります。
国際社会ではもう1つ、「軍事力」「安全保障」を提供することで支配する方法もあります。EUは、経済規模はアメリカより大きいぐらいですが、NATOを通して事実上アメリカに支配されています。
日本は、GDP世界3位の大国ですが、日米安保によって支配されています。
「アメリカは、出す金を減らす」
「アメリカは、軍事的関与を減らす」
というのは、要するに「アメリカの支配力を減らす」と言うのと同じです。
「金も出さない」「軍事力も出さない」国の言うことを、聞く理由はあるでしょうか? もちろんありません。誰も言うことを聞かない国のことを、「覇権国家」と呼ぶことができるでしょうか? もちろんできません。つまり、トランプは、結果的に「アメリカは覇権国家をやめる」と言っているのです。
問題は、ゴルバチョフがそうだったように、トランプもおそらくそのことに気がついていない。会社のリストラと同じように考えているので、気がつかないのでしょう。トランプが大統領になって「有言実行」すれば、世界に大変動が起こることでしょう。 MAG2NEWSより
アメリカは貧乏な国なので、これ以上同盟国に対してお金を使うことは出来ないと言っている。お金を出さなければ、同盟国はアメリカ離れは加速するでしょう。そんなアメリカに魅力も感じなくなる。
日本もアメリカの目下の同盟から、対等の同盟国として地位を確立すべきである。中国や北朝鮮の脅威から日本を守る為に核兵器はもちろん通常兵器を充実すべきであり、アメリカの戦闘機よりロシアからSu-35の最新の戦闘機を購入すべきではないでしょうか。Su-35はF-35Aより戦闘能力が高いという評判である。
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