2016年4月24日日曜日

ノロウイルス感染拡大=トイレ断水原因か

熊本地震で甚大な被害が出た熊本県南阿蘇村の避難所で、下痢や吐き気を訴える人が急増している。ノロウイルスへの感染が疑われ、村は衛生管理の強化を急ぎ、拡大を防ぐため別の避難所に避難者を移す。断水中のトイレで、くみ置きした水を介して感染が広がった可能性があり、担当者は「職員が足りず、管理に不備があった」と話した。
 
村内で最も多い約420人が避難する南阿蘇中学校の体育館。20日に男性(59)が下痢と嘔吐(おうと)を訴え、搬送先の病院でノロウイルスの感染が確認された。

その後も同様の症状を訴える人が相次ぎ、23日午後5時までに計14人が病院に運ばれた。その他に10人の感染が疑われ、物資の受け入れ拠点になっている隣の体育館に移すなどした。

体育館で救護所を運営する医療スタッフは避難者に対し、土足で室内に入らず、食事の前には手を洗うよう呼び掛けた。避難所では、土足で入れた廊下を掃除してブルーシートで覆うなどの対策を取った。

救護所では1日40〜50人が体調不良を訴えており、医療スタッフの数も足りていない。村は感染拡大を防ぐため、健康な人70〜80人を近くに開設した避難所に移すことを決めた。

日本医師会から派遣中の松本久医師によると、断水中のトイレではバケツにくみ置きした水で、排せつ物を流したり手を洗ったりしていたといい、この水を介して感染が広がった可能性があるという。松本医師は「多数の人が出入りする避難所で管理を徹底するのは難しいが、患者の隔離をしっかり行いたい」と話した。 

[時事通信社]

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