2016年3月4日金曜日

トランプ氏が大統領になれば、日本に負担増を求める

米大統領選の天王山「スーパーチューズデー」で、不動産王のドナルド・トランプ氏は、南部ジョージアなど7州で勝ち、共和党指名争いでの優位をさらに固めた。「アンチ・チャイナ(反中国)」的な発言や姿勢が目立つトランプ氏が大統領になった場合、中国が軍事的覇権を強めている南シナ海問題はどうなるのか。「人工島の海上封鎖」を予測する識者もいる。

「誰もわれわれを負かすことはできない」「さらに勝利を重ねていく」

トランプ氏はフロリダ州での記者会見でこう語り、民主党の指名獲得で前進したヒラリー・クリントン前国務長官との対決姿勢をあらわにした。

ヒラリー氏や夫のビル・クリントン元大統領はかつて、中国との親しい関係が報道されたが、トランプ氏の姿勢はまったく違う。

昨年8月、中国の習近平国家主席が訪米する直前、トランプ氏は、オバマ大統領が「国賓」として厚遇することを批判し、「私ならば晩餐(ばんさん)会は開かず、ハンバーガーでも出す」と言い放っている。

当時、サイバー攻撃や南シナ海問題で、米国内でも反中感情が高まっていたこともあるが、トランプ氏の「反中」は筋金入りだという。

国際政治学者の藤井厳喜氏は「トランプ氏は4年前の大統領選では、ほぼ『アンチ・チャイナ』だけで途中まで注目された。今回、自身のパーソナリティーを前面に出して、オバマ政権の弱腰外交や移民政策、過激組織『イスラム国(IS)』を批判しているが、総合的な外交・安全保障政策はまだ不明だ。ただ、基本的な反中姿勢は変わらない」と分析する。

中国は、現在のオバマ米政権を軽く見ている。

ワシントンで先月23日に行われた米中外相会談で、ケリー国務長官が、南シナ海の人工島の軍事基地化を非難したところ、中国の王毅外相は「最も重要なことは、(米軍の)戦略爆撃機や駆逐艦を含む最新兵器が日々、南シナ海に出現していることだ」と自国の暴挙は棚に上げて、「航行の自由」を守ろうとする米国を批判したのだ。

もし、「偉大な米国の復活」を掲げ、「やられたらやり返す」が持論のトランプ大統領が誕生したら、中国の詭弁(きべん)は許さないとみられる。共和党指名争いで、自身の過去の過ちを批判した対立候補に見せた「100倍返し」で対応しそうだ。

前出の藤井氏は「トランプ氏は『オバマ政権はダメだ』『今の共和党は何をしている』といった過激な発言を連発し、白人中間層や草の根保守の支持を受けている。ただ、本選挙が近づけば、ブレーンや国会議員も集まり、総合的な外交・安保政策に収斂(しゅうれん)していくはずだ。大統領になれば『アンチ・オバマ』『アンチ・チャイナ』だけに、南シナ海問題でも強硬になるだろう。かつて、ケネディ大統領がキューバ危機で海上封鎖をしたように、軍事基地化した人工島の海上封鎖でも検討するのではないか。トランプ氏は、日本にも駐留経費の負担(思いやり予算)増額や、役割分担を求めてくるはず。覚悟が必要だ」と語っている。 夕刊フジより

トランプ氏が大統領になれば、中国に対する姿勢も180度変化するのではないかと思う。その分日本にも相応の負担を求める来ることは目に見えている。米軍の駐留経費の引き上げや自衛隊もその応分の役割・負担を求めてくるに違いない。

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...