中国鉱業網はこのほど、海底資源を開発するための技術において、中国は先進技術を持つ他国と比べて大きく遅れを取っていると伝え、この技術を発展させるために必要な政府の支援も不十分であると論じる記事を掲載した。
記事は、中国国家海洋局が公表した「2015年中国海洋経済統計公報」の内容を紹介、同報告によれば2015年の中国海洋生産総額は6兆4669億元(約732兆5300億円)であり、前年比7%の増加だった。また海洋生産総額に占める石油、天然ガス、その他鉱物資源などの海洋関連の第二次産業生産の増加額も安定して成長したと説明した。
しかし、深海底に存在する鉱物資源であるコバルト・リッチ・クラストや熱水硫化物など海底鉱物資源の開発における中国の技術力には「問題がある」と指摘。これらの鉱物を「探査する技術」は他国と比べて遜色ないとしながらも、「採掘する技術」は先進技術を持つ他国と比べて大きく遅れていると説明。これらの鉱物資源を見つけるのは得意だが、それを海底から取り出すことができないということだ。
中国は海底資源の採掘設備を輸入に頼っている状態であり、また採掘システムを実際に使用するための検証もまだなされていない。採掘技術が欠如している理由は、国家政策による十分な支援が得られていないために研究開発費の不足や各技術研究チームが分散してまとまっていないという状態を招いていることにあると記事は指摘。そのため採掘技術を商業ベースにのせるための研究開発すらできていないのだという。
記事は海底資源の採掘技術の開発は中国経済の持続的発展に必要な資源を供給することを可能にするため、国家戦略に広範な利益をもたらすと説明。中国政府は技術開発に向けて力を注ぎ込むべきだと提案し、表面的な研究で済ますのではなく、実用化を目標に明確な指導がなされるべきだという見方を示した。
コバルトやマンガン、ニッケルなどのレアメタルはさまざまな製品の原材料として用いられているが、日本は資源に乏しい国であるため、かなりの危機意識を持ってこれらの資源を海底で探査する取り組みがなされている。また海洋研究開発機構などの研究チームが2016年2月、海底から金や銀の採取に成功したとおり、日本は海底資源の商業開発に向けた各種技術の開発に積極的に取り組んでいる。
日本の周囲を取り巻く海の底には豊富な資源が埋蔵していることが分かってきており、海底資源の商業開発が可能となれば日本は一気に資源大国となる可能性もある。 サーチナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年3月20日日曜日
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