2016年3月5日土曜日

スーパーコンピューター「京」世界一を目指す

文部科学省は10日、スーパーコンピューター「京」の後継機の基本設計を公表した。計算速度で世界一の奪還を目指さず、省エネ性能の高さや使い勝手の良さなどを重視する。2020年ごろの稼働を目指す後継機は消費電力を京の3倍以内に抑える計画だ。

同日開いた専門家会合で示した。京は11年に計算速度で世界一を達成しており、約1300億円を投じる後継機でも当初は世界最速を目指す計画だった。ただ専門家からは「計算速度だけを追求すると原子力発電所1基分の電力が必要になる」と指摘されていた。

基本設計では、省エネ性能、計算速度、使いやすさ、幅広い分野に活用して画期的な成果を出せるかという4つの指標を重視する。今後、理化学研究所と富士通が基本設計に基づいて製作を始める。

スパコンは創薬や航空機・自動車の設計、新素材の開発など幅広い分野の研究開発で役立つと期待される。省エネ性能に優れた部品の開発はスマートフォン(スマホ)など身近な家電にも応用できるとみている。  産経ニュースより

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