2016年3月13日日曜日

北朝鮮原子炉の危険性

北朝鮮が、高濃縮ウラン(HEU)を使って寧辺(ヨンビョン)研究用原子炉を稼動し、ここで三重水素を生産しているという分析が米シンクタンクから出た。このような分析が、北朝鮮の4度目の核実験(1月6日)後に関心を引いてきた三重水素の出所を明らかにする契機になるか注目される。北朝鮮の主張どおり水素爆弾でも、韓国政府分析どおり増幅核分裂弾でも、核実験には三重水素が必要だ。

米科学国際安全保障研究所(ISIS)は10日(現地時間)、「北朝鮮が独自製作したHEUを活用して研究用原子炉(IRT)を稼動しており、ここで三重水素を生産した」と明らかにした。

ISISが、三重水素の出所と目星をつけたIRTは、旧ソ連が提供して1965年に作られた実験用原子炉だ。当初、医療用ラジオアイソトープを生産することが目的で、2メガワット級の性能で低濃縮ウランを原料に使った。低濃縮ウランは旧ソ連が提供した。1974年、1980年代の2度のアップグレードで出力を8メガワットまで増やした。

しかし、北朝鮮が1993年に核兵器不拡散条約(NPT)脱退を宣言し、「1次核危機」が起こり、ロシアが燃料供給を中断すると、原子炉燃料を低濃縮から高濃縮ウランに変えた。核兵器の材料であるHEUを原子炉燃料に使ったのだ。原子炉が60~70%の稼動率で運営されると仮定すると、必要な核燃料は低濃縮ウランの場合年間30キログラムだが、HEUは7.5キログラムで済む。それだけ効率的だ。HEUは北朝鮮が2010年に公開した遠心分離機工場で生産していると推定される。北朝鮮は2012年に中国から核燃料製造工場に必要な設備一切を搬入したと、ISISは付け
加えた。

問題は、北朝鮮の核燃料製造と原子炉稼動方式が安定性を確保できていないという点だ。当初の設計とは違って、燃料を高濃縮に変えて出力を4倍に増やす無理をして原子炉を稼働させているためだ。ISISは、「2012年から2014年までの間に北朝鮮が製作した燃料棒2本が溶けて流れ、大々的な修理をした」とし、「原子炉の安全が憂慮される」と指摘した。 東亜日報より

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