宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は9日22時26分、国際宇宙ステーション(ISS)へ水や食料品などを運ぶ国産物資補給船「こうのとり」6号機を搭載した国産大型ロケット「H2B」を、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。同6号機は約15分後に分離し、打ち上げは成功した。13日20時ころISSに到着し、その後宇宙飛行士が操作するISSのロボットアームで同6号機を捕捉する。
H2Bの打ち上げ成功は6回連続。さらに国産ロケット「H2A」と合わせると連続31回の打ち上げ成功となった。
同6号機は10月の打ち上げを予定していたが、機体の修理のため打ち上げを延期。大西卓哉宇宙飛行士のISS滞在中の打ち上げには間に合わなかった。
同6号機には日本製のリチウムイオン電池を採用した新型バッテリーを積んでおり、ISSの維持に必要なバッテリーと交換する。さらに同6号機の機体を使い、スペースデブリ(宇宙ゴミ)を取り除くための要素技術の実証実験も行う。
また、同6号機には九州工業大学や東京大学などが作製した7個の超小型人工衛星を搭載している。ISSに運ばれた衛星は、ロボットアームとエアロックを併せ持つ日本実験棟「きぼう」から地球周回軌道に放出される予定。
打ち上げ後の会見で、JAXAの奥村直樹理事長は「バッテリーの運搬はISSの運用に関わる重要な役割を果たしている。また宇宙ゴミの除去に関わる実証実験などにより、新しい実験の世界を切り開く可能性がある」と今回のミッションの意義を強調した。 日刊工業より
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