ドナルド・トランプ次期米大統領が中国に新たな一撃を放った。米メディアのインタビューで、台湾を中国の一部とする「一つの中国」を維持するかどうかは、中国の人民元政策や外交政策次第との認識を示したのだ。中国の急所を突いたトランプ発言。ついに米中は全面衝突するのか。
「貿易を含む事柄で取引できなくても、『一つの中国』の政策に縛られなければならないのか」
トランプ氏は11日放送のFOXニュースのインタビューで、こう言い切った。為替操作や東・南シナ海での軍事的覇権などで中国が態度を改めなければ、「一つの中国」原則を維持することは困難になると“恫喝”したともいえる。
国際法をも無視する中国への断固たる姿勢はこれだけではない。
トランプ氏は今月上旬、台湾の蔡英文総統と電撃的な電話協議を行い、「経済、政治、安全保障面での緊密な結びつき」を確認するなど、中国への揺さぶりを強めているのだ。
これに対し、中国は反発を強めた。
核搭載可能な中国軍のH6爆撃機が8日、中国が南シナ海に勝手に引いた境界線「九段線」に沿って飛行しているのが確認された。また、中国が同海域の諸島に地対空ミサイルを配備する動きを、米衛星が捉えたという。複数の米メディアが12日までに報じた。
中国外務省の耿爽報道官も同日の定例会見で、「台湾問題は中国の主権と領土保全、核心的利益に関わることであり、『一つの中国』原則の堅持は中米関係を発展させる政治的基盤だ」といい、「深刻な懸念」を表明した。
オバマ米政権は、トランプ発言に動揺しているようだ。
アーネスト米大統領報道官は12日の記者会見で、「台湾を交渉カードとして使うことは米国の国益に反する」と批判した。
トランプ氏の言動には、どんな意図が隠されているのか。
国際政治学者の藤井厳喜氏は「米国は、台湾が中国の一部だと承認したことはないが、中国は『一つの中国』を既成事実化しようと試みてきた。トランプ氏はこれまでの米中外交の間隙を突き、『これからは何が起こるか分からないぞ』と中国に揺さぶりをかけ、慌てさせることで、中国を交渉の場に引き出そうとしている。ディール(取引)を得意とする、トランプ流の交渉術だろう」と分析している。 夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年12月14日水曜日
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