「衆院選での大勝をお祝いする。これで、私たちの計画がすべて実現できることを期待する」
安倍晋三首相は11月、ベトナム中部・ダナンでのロシアのプーチン大統領との会談冒頭、こう語りかけられた。衆院選の勝利で安倍内閣の継続が明確になったことで、北方領土4島での共同経済活動やその先の平和条約締結に向けて、かねて両首脳が協議を重ねてきた内容が実行に移せるというのである。
日露首脳会談が行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、安倍首相との2国間(バイ)会談の申し込みが殺到し、各国首脳が口々に衆院選勝利と政権継続をたたえた。
「首脳らから一目も二目も三目も置かれたよ。全然対応が違う」
安倍首相は帰国後、周囲に振り返った。12月19日の東京都内での講演では、この時のことをこう語った。
「海外のリーダーからみれば、選挙に勝つということは発言や約束に実行力が伴うということだ。国民の信任の大きさは外交での大きな力になる」
停滞していた中国との関係も改善基調に入った。今年、安倍首相と中国の習近平国家主席は2回直接会談し、11月には習氏に加え李克強首相との会談も行われた。来年は李氏訪日と安倍首相訪中が実現しそうだ。
長期政権、安定政権ならではの存在感だろう。ところが、日本では第1次安倍内閣以降、野田佳彦内閣までほぼ1年交代で首相が入れ替わっていた。それはどんな弊害を招いたか。
平成27年3月に、ドイツのメルケル首相が7年ぶりに来日した際のことだ。安倍首相が「この間、あなたは中国には何度も訪問しているのに、日本にずっとこなかったのはなぜか」と問うと、メルケル氏はあっさりとこう答えた。
「だって、日本の首相は毎年代わるから、会っても仕方がないと思って」
あまり短期政権が続く国は、国際社会から相手にされなくなるのである。
もちろん長期政権の利点は外交面だけでなく、経済分野にも及ぶ。証券業界幹部は「海外投資家らにとって、日本には2つのリスクがあるとされてきた」と述べ、こう強調する。
「一つは自然災害で、もう一つは短期政権による混乱が続く政治だ。それが現在は安定しているので、安心して投資でき、株高につながっている」
米国を除く11カ国での環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や、今月妥結した日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉。短期政権では頓挫していただろう構想や政策は少なくない。
安倍内閣に対しては、長期政権化による有権者の「飽き」が指摘される。また、憲法改正や拉致問題解決など5年がたっても未達成の課題はあるが、少なくとも長期安定政権は国民にとって大きな財産だといえる。産経ニュースより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年12月28日木曜日
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