2017年12月27日水曜日

国益のために非公開にしたが自ら外交記録を公開した韓国政府


康京和(カン・ギョンファ)外交部長官直属の「韓日慰安婦被害者問題合意検討タスクフォース(TF)」が27日に公開した報告書には「非公開」に分類される内容が相当部分含まれており論争が予想される。

TFは「外交長官の共同記者会見の発表内容以外に非公開部分があった」として合意に対する評価を「公開」と「非公開」に分けて最初から別々に扱っていた。非公開の言及は日本側が要求した▼被害者関連団体の説得▼駐韓日本大使館前の少女像▼第3国での慰安婦碑▲「性的奴隷」用語の使用問題などのような敏感な事項だ。これに対する日本側の要求と韓国側の受け入れ・拒否のような交渉の内容が詳しく紹介された。李丙ギ(イ・ビョンギ)当時国家情報院長が代表に出た事前ハイレベル協議の進行過程で両国が駆け引きをしていた非公開内容も報告書に盛り込まれた。

TFは外交文書を検証した過程について「外交部が提供した交渉の経緯に関する資料をまず検証した後、これに基づいて必要な文書を外交部に要請して閲覧した」とし「外交部が作成した文書を主に検証し、外交部から伝達・保管されていた青瓦台(チョンワデ、大統領府)と国家基本情報院の資料を見た」とした。

非公開の外交文書を合意2年で公開するということに法的な問題はないだろうか。「公共機関の情報公開に関する法律」には「国家の安全保障・国防・統一・外交関係などに関する事項として公開される場合、国家の重大な利益を顕著に害する恐れがあると認められる情報(第9条2項)」を非公開にした。これを根拠とする「外交文書公開に関する規則」には外交文書を30年間非公開にして、その後の外交文書公開審議会の審査を経て一般に公開することができるように定めた。

現在「民主社会のための弁護士会」が外交部を相手取って起こした「慰安婦合意の交渉文書の非公開処分取り消し訴訟」控訴審で政府が文書の非公開の根拠として前面に出しているのもこの法条項だ。政府は一貫して「公開される場合、国家の重大な利益を害する」と訴えてきた。

だが、裁判所の最終判決が下されていない中で、TF報告書を通じて非公開文書の内容が公開されることで政府自らが裁判所で主張してきた立場を覆すことになった。TFに参加した公務員や彼らに協議の過程を述べた関係公務員に対して法を厳格に適用すれば、国家公務員法上「秘密厳守義務(第60条)」違反の可能性もある。

これに先立ち、政府は2014年6月20日、日本政府が1993年に慰安婦の強制動員事実を認めた河野洋平官房長官の談話に対する検証結果を公開した時、当時外交部報道官名で深い遺憾を表明した。政府は「安倍政府が韓日外交当局間協議の内容を恣意的に取捨選択、再構成して一方的に公開した」と「(検証が)外交慣例と国際礼譲に反するだけでなく、韓日両国間信頼を傷つけて国際社会の行動規範から脱した非常識な行為」と指摘した。

今回のTF結果の発表を受け、今度は韓日の功守関係が変わることになったわけだ。さらに、日本に対して20年ぶりに確認したのなら、韓国はわずか2年ぶりだ。外交街では「日本だけでなく、他の国のカウンターパートにも韓国はいつでも政権が交代されれば非公開合意が公開される可能性があるという先例を残し、不信を招きかねない」という懸念の声が出ている。中央日報より

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