2017年12月29日金曜日

日本を敵視する文大統領、国益は計算しているのか

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、ちょうど2年前の韓日慰安婦合意を白紙化する考えを示唆した。文大統領は「重大な欠陥」「普遍的な原則に反する」「被害者本人と国民を排除」などの言葉を使って合意を批判した。ここまで言うのであれば、文大統領は合意の破棄あるいは再交渉を当然念頭に置いていることだろう。ただし大統領府は合意の破棄と再交渉については今回明確な立場を示さなかった。

 韓日慰安婦合意は「不可逆的」という非外交的な表現が使われるなど確かに問題もあるが、日本政府による公式の謝罪が出た点では明らかに一歩進んだ側面もあった。非公開の合意内容に対する批判は根強いが、外交交渉において非公開の部分があるケースは何も珍しくない。またこれら非公開の合意内容を拒否するのであれば、文在寅政権は今後政府として海外の少女像設置を支援し、性奴隷という表現を公式のものとするつもりだろうか。

韓国政府はこの問いにも明確な回答を示せていない。外交交渉のプロセスを後になって公表し、しかも非公開の約束まで覆すのは日本が先に悪しき前例を作ったものではあるが、これを今回韓国政府がやったことで国際社会にどう見られるかも懸念材料だ。慰安婦合意をめぐって韓国政府がいかなる決定を下したのかは明らかになっていない。韓国政府は今後、当面は国内政治向けに活用はするものの、合意の破棄や再交渉要求にまでは踏み込まない可能性もあるようだ。いずれにしても韓日関係は最悪の状況に陥ってしまいかねない。朝鮮日報より

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