2017年12月26日火曜日

慰安婦合意検証の結果発表を控えた韓国政府

2017年12月25日、韓国日報は、韓国外交部による日韓慰安婦合意検証の結果発表を前に、外交当局関係者らが頭を抱えていると伝えた。結果発表後に慰安婦合意に対する韓国政府の最終的な立場を決定しなければならないが、「破棄」と「維持」のどちらを選んでも論争を避けられないためだという。

韓国外交部は27日に検証結果を発表した後に元慰安婦らの意見聴取を行い、15年末の日韓慰安婦合意への最終的な対応策をまとめる予定だ。検証結果報告書には慰安婦合意に「最終的かつ不可逆的な解決」との単語が盛り込まれた背景や、元慰安婦らに対する事前の意見調査の有無など手続き上の問題点が記載されるという。

対応策は来年2月の
平昌五輪以降に発表されるとみられている。これについては「韓国政府が安倍晋三首相の平昌五輪出席の可能性を考慮したため」と指摘する声が上がっている。

外交部が発表する対応策について、韓国日報は「政府がどのような結論を出しても、国内外に波紋が広がることは避けられない」と懸念を示している。

元慰安婦らの意見が「合意の維持」に集まった場合、政府は「矛盾している」との指摘を受ける可能性が高いという。手続きに問題があったと判断しながらも合意を維持するという矛盾した結論を出すことになるためだ。さらに、現韓国政府は大統領選挙の公約として「慰安婦合意の再交渉」を掲げていたため、元慰安婦支援団体との衝突が起きる可能性も高い。

一方、「合意の破棄」を選択した場合は外交的代償が大きい。7月に行われた日韓首脳会談で合意した関係正常化に向けた努力が中断されてしまう可能性もある。
北朝鮮の核問題に対応するため、日米韓の安保協力の強化を望んでいる米国も、韓国政府の合意破棄の動きを警戒しているという。

外交部内外では、合意当時に生存者46人のうち36人が合意に賛成していたことから、元慰安婦らの意見は「合意維持」になるとの見方が強いという。しかし、元政府高官は「大統領選挙で『間違った合意を正す』と宣言したために事がややこしくなった」と指摘しており、外交部が合意維持を選択するのは容易でないとみられている。

これに対する韓国ネットユーザーの意見は「合意破棄」を支持するものが多く、「国民が望んでいない合意は無効」「日韓関係に未練はない」「韓国が関係を改善しようとしてもどうせ日本に裏切られる。日本の目を気にする必要はない」「当然、破棄が正しい。維持したところで日本が通貨スワップを締結してくれるとは思えない」などのコメントがみられた。

一方、「合意維持」を支持するコメントとしては「外交を感情でしてはいけない」「慰安婦問題はもう終わりにしよう。日韓は良いパートナー関係を築いていくべき」「今の合意に満足。これ以上何を求める?」「被害者の多くが賛成しているのなら無理に再交渉する必要はない」などがみられた。レコードチャイナより

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