ドナルド・トランプ米大統領は18日、ワシントン市内の連邦政府建物ドナルド・レーガン・ビルディングで演説し、米国の安全保障政策の指針「国家安全保障戦略」を発表した。
筆者は、トランプ演説直後、対米政策を担う外務省幹部と話す機会があった。
同幹部の結論は、トランプ氏を「クレイジー」「品性下劣」「政策理解力無し」と断じるのは間違いであり、緻密な計算をしてツイッターや記者対応で過激な発言を繰り返しているというのだ。
もちろん、品格が有る無しは別だ、と断ったうえでの指摘だった。同幹部はさらに続けて、トランプ氏が米軍復権や同盟強化による「力による平和」を打ち出した演説の中で、対中強硬姿勢を明確にしたと語った。
具体的には、「中国はインド太平洋地域で米国に取って代わろうとしている。ロシアは大国の地位回復と国境近くでの影響力確立を目指している」を指す。
同時に、トランプ政権は来年早々、米中貿易不均衡問題を主要政策として前面に押し出してくるとの予測を披瀝(ひれき)した。
件の幹部と別れた後、大統領演説の会場を調べてみると、それは得心できた。
ワシントンの中心街ペンシルベニア通りにあるドナルド・レーガン・ビルディングには、国土安全保障省や米国国際開発庁の他、米税関・国境取締局本部がある。
対中貿易赤字解消という主要課題にも関わる米税関・国境取締局(CBP)が、まさに国土安全保障省の一部門として存在しているのだ。きちんと、場所と時期を選んだうえで、大統領演説が準備されたのである。
時期について言えば、飽くなき「核・ミサイル開発」挑発を続ける北朝鮮問題との関係である。
12月第2週の初め、首相官邸筋から、ひそかに経済界首脳に対し、「トランプ大統領が(2018年)1月9日にも武力行使に踏み切る可能性が高い。韓国駐在員および家族を順次帰国させるように」との警告が発せられたというのである。
《1月9日は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の誕生日翌日。また、北朝鮮の『6回目の核実験』(9月3日)を受け、中国政府が国内の北朝鮮企業に閉鎖を通達した期限日》
北朝鮮制裁の成否のカギを握るのは、「原油55万バレル/年供給」という最終カードを持つ中国だ。その中国はいまなお原油パイプラインの蛇口を締めていない。要は、供給制限を求める対中圧力でもあるのだ。
そして、12月20日、米上、下院でトランプ政権のレガシーになる大型法人減税に向けた税制法案が可決された。トランプ氏の求心力は急速に回復する。夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年12月26日火曜日
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