2017年12月25日月曜日

中国、朝中国境地域に50万人規模の難民キャンプ準備

中国が北朝鮮との国境地帯に数十万人を収容できる難民キャンプの準備に着手したという報道があった。中国メディアも「現在の韓半島(朝鮮半島)情勢は休戦以来最も不安定だ」と警告している。

日本経済新聞は24日、「中国の習近平指導部が北朝鮮との国境地帯で数十万人を収容できる難民キャンプを設営するよう指示したほか、軍駐留施設を増設している」とし「有事に備えた準備に着手したもようだ」と報じた。続いて「中国は北朝鮮の核問題を対話で解決する方針を崩していないが、トランプ米政権と北朝鮮が衝突する事態に身構え、影響を最小限に抑えたい思惑がにじむ」と分析した。

同紙は中国共産党関係者の言葉を引用した報道で、難民キャンプについて「習指導部は今夏、北朝鮮と国境を接する吉林省や遼寧省などの地方政府に対し、有事の際に難民キャンプを設営できる体制を整えるよう指示した」と伝えた。また「北朝鮮側から難民が流入しやすい地域を中心に複数の施設を設ける計画で、合計収容人数は最大で50万人を想定しているという」とし「すでに食糧やテントなどの備蓄が始まっているもようだ」と報じた。

今月初めにインターネット上であった騒ぎについても紹介した。「12月上旬、中国通信大手、中国移動通信集団の内部文書とみられる資料がインターネット上に流出した。吉林省長白朝鮮族自治県で5カ所の難民収容所建設が計画され、同社が2日に通信環境を調査したとの内容だった」と伝えた。真偽が不明のこの文書は数日後にインターネットから消えたが、外交筋に「本物だったのではないか」との見方が広がったという。

また同紙は国境地域の関係者の言葉を引用し、「吉林省の軍管理区域内では最近、駐留軍向けの新たな居住施設が建設されている」とし「有事も視野に入れた国境警備を強化し始めた可能性がある」と伝えた。

一方、北朝鮮に対する石油精製品制限を大幅に強化した国連安保理決議2397号の通過を受け、中国メディアと専門家は韓半島戦争の可能性が高まったと警告した。

香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は23日、「国連の新たな対北朝鮮制裁が北朝鮮経済をさらに締めつけるはずだが、ワシントンと平壌(ピョンヤン)に退く姿はない」とし「観察者は危機を解決するオプションが消えていると懸念している」と報じた。

中国共産党中央党校の張リエン瑰教授は「北朝鮮は核開発プログラムを続けるはずであり、米国は北朝鮮を核保有国と認めないと述べている」とし「交渉と制裁が失敗し、どちらも退かなければ、戦争は避けられない」と述べた。

清華・カーネギー国際政策センターの趙通研究員もSCMPに「経済封鎖と外交孤立が北朝鮮の核プログラム放棄を説得できなければ戦争の危機は深刻になる」と指摘した。中国人民日報の姉妹紙・環球時報も23日、オンライン版の社説で「現韓半島情勢は休戦以来最も不安定だ」と診断した。環球時報は「中国は(武力)衝突を誘発しかねない北朝鮮に対する海上軍事封鎖に断固同意せず、米国も妥協した」とし「もし米国の案を受け入れたとすれば最後の制裁決議を意味し、戦争オプションだけが残ることになっただろう」と指摘した。中央日報より
        

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