日本政府は慰安婦問題に関する2015年の日韓合意について、韓国側に着実な履行を要求する考えを重ねて示している。今回の検証結果に関し表向きは静観するが、韓国政府への不信は広がる。安倍晋三首相は周囲に「合意は1ミリも動かない」と指摘しており、日本側は韓国政府が追加的な措置などの要求を持ち出しても一切応じない方針だ。
菅義偉官房長官は27日、韓国側の発表に先立つ記者会見で「粘り強くありとあらゆる機会に合意の着実な実施を強く求めていく」と強調した。
日本政府は今年1月、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置されたことに反発し、長嶺安政駐韓大使を約3カ月間、一時帰国させる強硬対応を取った。一方、5月に文在寅政権が発足して以降は「慰安婦の日」の制定など合意に逆行する動きはあったものの、首脳間の対話の維持を優先して抑制的な対応をとってきた。
今回も検証結果そのものへの表だった反発は避けた。しかし、首相官邸や外務省は韓国側に対する不信感を募らせている。外務省幹部は「国家間の合意をあまりに軽く見過ぎている」と憤る。
日本政府は今後、韓国政府が追加的な措置などを新たに求めてきたとしても一切応じない構え。打開策のボールは韓国側にあるとの姿勢だが、革新系を支持基盤とする文政権への過度な期待もないのが実情だ。安倍首相が平昌冬季五輪への招請に返答を控えているのも、日韓関係の展望が見通せないからだ。
ただ、北朝鮮を巡る情勢が緊迫するなか、米国とともに韓国との密接な連携は不可欠。西村康稔官房副長官は27日、都内で記者団に「北朝鮮の状況を鑑みれば、日韓が緊密に連携しなければいけない。そのことも韓国側には認識してもらいたい」と語った。当面は圧力強化の方針で歩調を合わせながら、慰安婦問題の出方を冷静に見極める方針だ。
日経新聞より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年12月28日木曜日
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