2018年2月17日土曜日

トランプ氏決断、平昌五輪終了後に核施設を空爆か

ドナルド・トランプ米政権で、北朝鮮への強硬発言が相次いでいる。平昌(ピョンチャン)冬季五輪を利用した「微笑外交」で、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権を骨抜きにし、「核・ミサイル開発」の時間稼ぎを続けているからだ。北朝鮮の核保有を断固容認できないトランプ政権が、限定的な先制攻撃を意味する「鼻血(bloody nose)作戦」を検討しているとの報道もある。トランプ大統領が、平昌五輪・パラリンピック(3月18日閉幕)終了後、作戦遂行のゴーサインを出す可能性があるのか。
 
「彼らが核開発をやめるまで、トランプ政権の北朝鮮政策は何の変更もない」「米国には、北朝鮮の『核・ミサイルの脅威』に対処可能な軍事的選択肢がある」

マイク・ペンス副大統領は14日、米ニュースサイト「アクシオス」のインタビューで、こう述べた。

米紙ワシントン・ポストは12日付で「ペンス氏が『(北朝鮮が)対話を望めば、話をするだろう』と話した」と報じた。だが、アクシオスのインタビューで、ペンス氏は「対話は交渉ではない」といい、北朝鮮が核放棄しない限り、実質的交渉はしない考えを明確にした。

13日の米上院特別委員会の公聴会では、トランプ政権幹部から、北朝鮮に対する厳しい発言が相次いだ。

ダン・コーツ国家情報長官は、北朝鮮の脅威に対し、米国が行動を取ることができる時間は残り少なくなっているとして、「決断の時が、かつてないほど迫っている」と語った。コーツ氏は、北朝鮮が今年も弾道ミサイル発射を複数回強行するだろうとも予測した。

マイク・ポンペオCIA(中央情報局)長官も、核兵器保有を目指す北朝鮮の姿勢に「変化の兆しはまったくない」と述べた。ポンペオ氏は、米軍が北朝鮮への限定攻撃に踏み切った場合に想定される反撃などについて「分析済み」と語ったが、詳細は明らかにしなかった。

北朝鮮への限定先制攻撃として、トランプ政権が検討していると米国や韓国メディアで報じられているのが、前出の「鼻血作戦」だ。

トランプ政権としては、これ以上、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮の暴走を放置できない。まず、顔面に一発パンチをお見舞いして、米国の怒りを見せつける-というものだ。巡航ミサイルや航空戦力で、核・ミサイル関連施設を攻撃する作戦とみられている。

評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「鼻先を殴る程度であれば、北朝鮮が本気で殴り返してこないだろうという楽観的見通しを前提にした作戦のようだ。作戦実行を決めた場合、在韓米国人は地下シェルターのような施設に避難させる措置を取るだろう。もし、北朝鮮が38度線の北側にある長射程砲などで反撃してくれば、北朝鮮の多くの拠点を制圧する本格的軍事作戦に移行する構えではないか」と分析した。

ただ、北朝鮮がこれを静観するとは思えない。

北朝鮮の政府機関紙「民主朝鮮」は14日付の論評で、「いったん、『鼻血作戦』が始まれば、それは即時、米本土の終焉(しゅうえん)につながる自滅作戦で終わるということを、トランプ一味は覚悟すべきだ」と威嚇した。限定攻撃が、大規模な軍事衝突に発展する可能性はある。

鼻血作戦をめぐっては、駐韓米大使に内定していたジョージ・タウン大学教授のビクター・チャ氏が反対し、大使人事が「白紙」になったと伝えられている。

先週末、ジョン・ケリー大統領首席補佐官の更迭検討報道が流れた。この背景にも、同作戦をめぐる、ホワイトハウス内の暗闘があるという見方がある。

米政権の人事をめぐる混乱は、トランプ氏が「作戦遂行」に傾いている証左といえなくもない。現に、韓国メディアは洪水のような平昌五輪報道と並び、「鼻血作戦」を警戒する報道も続けている。

ただ、米国のジーン・シャヒーン(民主党)、ジム・リッシュ(共和党)両上院議員は15日の外交委員会公聴会で、「鼻血作戦」は存在しないとホワイトハウス当局者から説明を受けたと語った。北朝鮮に手の内を見せたくないのか。

もし、作戦決行となれば、朝鮮半島はどうなるのか。

米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「米国は現在、韓国を味方とは見ていない。あらゆる情報が、文政権から北朝鮮に筒抜けとなる恐れがある。むしろ、ニセ情報を韓国に与えて、北朝鮮を撹乱(かくらん)させるツールに使う可能性がある。韓国ではなく、米国が中国と連携する可能性もある。米国が『米中で北朝鮮を牽制(けんせい)しようと打診している』との話も聞く」と語っている。夕刊フジより

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