2018年2月22日木曜日

平昌五輪 文在寅大統領が北朝鮮を破格の待遇

北朝鮮4、アメリカ1、日本0。平昌五輪のメダル数ではない。
 
開会式出席のために訪れた北朝鮮の最高指導者・金正恩氏の妹、金与正氏には韓国政府による食事接待が4回も行なわれたのに対し、アメリカのペンス副大統領は1回、日本の安倍首相は0回だったという韓国紙の報道だ。文在寅大統領が与正氏に敬意を払う態度は日本のテレビでも報じられたが、まるで金王朝の“属国”になったかのような振る舞いに見えた。

それだけではない。五輪に先立ち訪韓した美人団長率いる北朝鮮使節団に対し、韓国政府は移動のために高速鉄道を貸し切り、経由地には数百人の警官を配置するVIP扱いで、使節団はわがもの顔で韓国を闊歩した。

2月10日のアイスホッケー南北合同チームの試合には、北の美女応援団が押しかけ、“金日成のお面”をかぶって応援。五輪では選手だけでなく観客にも政治的、外交的アピールは禁じられているが、そんなルールなどお構いなし。しかも韓国統一省がわざわざ、「特定の人物でなく、北朝鮮で『美男のお面』と呼ぶものだ」と“弁護”する気の遣いようである。

核・ミサイル開発に邁進し、いままさに世界に向けて恫喝を繰り返している国をこれほど破格の待遇でもてなすことには、どんな背景があるのだろうか。元朝日新聞韓国特派員でジャーナリストの前川惠司氏が解説する。

「韓国の大統領が思い描く夢は、『南北統一』を実現し、“初代統一大統領”になって歴史に名を残すことです。文在寅大統領はもともと左派の反政府活動家であり、日本でたとえれば全共闘が政権を取ったようなもの。とりわけ北朝鮮へのシンパシーが強く、統一への憧れが感じられます」

そうした文氏の志向は、韓国の行方に大きな影響を与えている。2020年から中学・高校で使用される歴史教科書について、韓国政府が取りまとめた執筆基準試案では、「北朝鮮による朝鮮戦争南侵」や「北朝鮮の世襲体制」「北朝鮮の人権」などの用語が消えることになるという。北朝鮮の体制を問題視しないという表われだ。

さらに、文政権では憲法改正を企図しているが、その改正草案では、現行憲法の国家基本原理の項にある「自由民主的基本秩序」という言葉から「自由」を削除し、「民主的基本秩序」に変えている。自由主義陣営から離脱しようとしているかのようである。

「文大統領は韓国を社会主義体制に近づけて統一を果たそうとしている。しかし、東西冷戦が終結して何十年も経ったのに、今ごろ社会主義をやろうとするなんて、どれだけ時代錯誤なのかと」

ところが文政権の韓国内での支持率は高い。アイスホッケーの南北合同チーム結成で、「国民に相談なく勝手に決めた」「(選手枠の関係で代表から漏れる)選手がかわいそう」と批判を浴びたものの、各社の世論調査では6割前後の支持率をキープしている。

南北統一に関しても、統一研究院が昨年6月に発表した世論調査結果では、「統一が必要」との回答は57.8%に達する。文政権の支持率とほぼ一致しており、国民の多数派が文政権の親北路線を支持しているのは間違いない。国際世論がこれだけ北朝鮮に批判的な今にあってなお、である。夕刊フジより

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