2018年2月25日日曜日

米国車が売れないのはブランド力が低いから? 日米政府の認識に隔たり

日本の自動車市場が、米国の大統領経済報告で「閉鎖的」と批判され、“開放”への圧力が強まる懸念が大きくなった。ただ、日本側は非関税障壁はないという立場で、米国車が売れないのは、ドイツ車などと比べてブランド力が低いことが要因との見方が強い。
 
昨年のブランド別国内新車販売台数をみると、米ゼネラル・モーターズのシボレーは809台、キャデラックは580台、FCA USのクライスラーは213台など。道や駐車場が狭く大型車が敬遠されがちなことや、燃費性能が低いイメージで苦戦している。

一方、外国メーカー車の販売台数は昨年、20年ぶりに30万台を超えるなど好調で、トップの独メルセデス・ベンツは6万8221台だった。欧州車は、高級車としてのブランド認知が浸透。比較的安価な小型車など、「米国車と異なり、日本市場にマッチした車種をそろえている」(業界関係者)という。

米国メーカーをめぐっては、大手の一角を占めるフォード・モーターが日本を撤退。昨秋の東京モーターショーでも各社が出展を控えるなど、日本での事業強化に向けた本気度にも疑問符が付く。

1月にはトヨタ自動車とマツダが米アラバマ州に合弁工場を建設すると発表。トランプ大統領が求めてきた米国での投資拡大や雇用増に応じた格好だ。しかし日本国内での米国車の販売増については、日本側の対応は難しい。米国車でも、知名度が高く、販売店改装などでブランド力向上を進めたジープ(FCA)の販売台数は昨年初めて1万台を超えた。拡販できるかは各社の商品や戦略次第だ。

政府は、「輸入に関税を課しておらず、非関税障壁を設けるような差別的な取り扱いも行っていない」(菅義偉官房長官)という立場で、米側との認識の隔たりは大きい。
産経ニュースより

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