2018年2月24日土曜日

皇太子さま58歳 即位に向けた覚悟を示された

天皇陛下の公務と思いをしっかりと受け止めつつ、新たな天皇の在り方を模索していきたい。そんな静かな覚悟が言葉の端々にうかがわれた。
 
皇太子さまが58歳の誕生日を迎えられた。記者会見で、天皇陛下の退位とご自身の即位について、「改めて天皇、皇后両陛下の歩みに深い感慨と敬意の念を覚えている」と語られた。
「自己の 研鑽 けんさん に励み、務めに取り組んでいきたい」「社会の変化に応じたかたちで、それに対応した務めを考え、行動していくことも皇室の役割だ」。ご自身の今後については、そう話された。

多くの人々と接しながら、時代に合わせた象徴天皇像を求め続ける考えである。多くの国民は共感を覚えたのではないか。

新皇后となる雅子さまの療養が続いていることに関しては、「焦ることなく、慎重に活動の幅を広げてほしい」と気遣われた。体調に気を配りながら、ご公務を増やされることが望まれる。

今後は、円滑な代替わりに向けて、一連の準備を滞りなく進めていくことが肝要である。

政府の式典準備委員会は、退位に伴う「退位礼正殿の儀」を憲法に基づく国事行為として来年4月30日に行うことを決めた。重要な儀式であり、妥当な判断だ。

陛下が皇位を譲る旨の「宣命」は行わず、首相が国民を代表して陛下の退位を表明する。これにより、天皇自らの意思で退位するような形式は回避される。

「天皇は国政に関する権能を有しない」とした憲法4条の規定からすれば、適切な対応である。

秋篠宮さまが皇位継承順位1位となることを示す「立皇嗣の礼」も、国事行為として2020年に行われる。皇太子に準ずる皇嗣の立場を重視したのだろう。
準備委員会は、3月中旬に基本方針を取りまとめる。即位を披露する「 饗宴 きょうえん の儀」の規模などについても議論を尽くし、国民が納得できる結論を出す必要がある。

政府は、退位後の上皇の活動内容についても十分に協議し、方針を示すべきだ。

新元号の公表時期について、政府は当初の予定より遅らせ、今年末以降とする方向で検討している。新天皇に国民の関心が急速に移るのを懸念したとみられる。

改元は、コンピューターシステムの変更など社会全般に影響を及ぼす。国民生活の混乱を避け、改元に伴う様々な準備を支障なく進めるため、できるだけ早期に公表することが望ましい。infoseek newsより

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