2017年6月4日、韓国・聯合ニュースによると、朝鮮戦争当時に沈没した韓国軍の揚陸艦を地元自治体が膨大な予算を投じ現寸復元したものの、1年半もの間、海岸に放置されたままであることが明らかになった。
慶尚北道(キョンサンブクド)盈徳(ヨンドク)郡は、1950年の長沙里(チャンサリ)上陸作戦勝利を記念するため、当時作戦に投入された揚陸艦「文山(ムンサン)号」の実物模型を製作し、内部に当時の状況を紹介する展示を行うことを計画していた。文山号は長さ90メートル、高さ26メートル、幅30メートル、総トン数2000トン級規模で、復元には国費や郡費など計324億ウォン(約32億円)が投入されたという。
模型製作は2012年12月に始まり15年5月には船体を長沙里海岸に設置、同年年末に船内の展示を終えたが、一般開放どころか、まだ竣工(しゅんこう)検査も行われていない状態であることがこのほど分かった。
15年夏の台風と冬の高波で船体後部の内部造物が変形してしまったためだ。82億ウォン(約8億円)をかけ東南方向に長さ90メートルの防波堤を建造したが、北東方向には備えていなかったことが原因だった。道の監査でこれが明らかになったものの、防波堤の追加建設には100億ウォン(約9億8700万円)近くかかるため実施できていない。
さらに昨年末の鋼構造協会による安全性診断の結果、設計基準に適合していないことも明らかとなり、郡が施工業者に再度作業を依頼、解決策を検討・模索している状態だ。
長沙里上陸作戦は、仁川(インチョン)上陸作戦成功のための両面作戦として学徒兵770人を中心に行われた。学徒兵は上陸後、浜辺近くの敵を掃討し、浦項(ポハン)に通じる国道7号線を掌握、北朝鮮軍の補給路を断った。しかし文山号の沈没により、1週間の戦闘で戦死者139人、負傷者92人を出す大きな犠牲を払った。
この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「波があることを予測できないほど何をそんなに急いでいたんだ?」「まったくお粗末な話」など、計画の甘さに批判の声が寄せられた。
また、「国民の税金は君たちの小遣いじゃない」「こんなふうに無駄に使われる金が後を絶たない」「324億ウォンもの費用が正しく使われたのか、しっかりと検証せねばならない」など、税金の使い道に関連した意見もみられた。 レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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