2017年第4四半期に始まる見通しのシンガポールとマレーシアを結ぶ越境高速鉄道の入札に向け、受注を狙う国同士の競争が激化している。同プロジェクトの入札には日本と中国のほか、韓国、フランス、ドイツなどの企業も参加する見通しだ。
中国メディアの財新は20日、まもなく行われる越境高速鉄道の入札に向けて日中が激しい競争を展開していると伝える一方、マレーシアはこれまで中国高速鉄道に対して「一辺倒」とも言える偏愛ぶりを見せてきたが、「ここにきてマレーシア側の雰囲気に変化が生じている」と報じた。
記事は、中国企業が2016年3月、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道路線のうち、クアラルンプール駅の周辺の商業開発を目的にマレーシア企業の買収を発表したと紹介する一方、マレーシア企業側がこのほど、「中国企業が買収に必要な資金を支払っていない」として、買収協議の失敗を発表したことを伝えた。
こうした要素が影響したのか、記事は「中国側のクアラルンプール駅周辺の投資計画に変化が生じたことは、プロジェクトの入札において日本側に有利に働く」という見方があると紹介。
事実、日本側のコンソーシアムには鉄道沿線の商業開発で豊富な経験とノウハウを持つ不動産ディベロッパーが参加しており、日本はこの点で中国をリードしていると指摘し、シンガポールの日本大使館の関係者の見解として中国高速鉄道に対して「一辺倒」とも言える偏愛ぶりを見せてきたマレーシアだが、「ここにきて雰囲気に変化が生じている」と報じた。
一方、中国側は建設費用の安さなどを強みとし、同プロジェクトを落札する自信があるとし、中国側コンソーシアムの中心である中国鉄路総公司は海外プロジェクトで豊富な経験を持つ香港の鉄道企業と協力する意向は今のところないと伝え、「あくまでも中国企業だけでも十分に落札できる実力を持つと考えているようだ」と報じた。
インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画を受注した中国だが、中国側が資金を出し渋ったとの報道もあったように、その後のプロジェクトは思うように進んでいないとされる。開業も予定より遅れることは必至であり、このような対応では信用を失ってしまうことは想像に難くない。マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画の資金の大半を拠出するマレーシアとしては、中国高速鉄道の建設コストの安さは魅力かもしれないが、中国に任せたとしても果たして約束どおり建設してくれるのか、迷いが生じているのではないだろうか。 サーチナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年6月21日水曜日
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