2017年6月29日木曜日

「慰安婦問題を見て変化」ベトナム人留学生らが韓国政府に韓国軍民間人虐殺の真相究明を訴え

2017年6月28日、韓国・京郷新聞によると、韓越平和財団をはじめとする53の市民社会団体が同日午後、ソウル光化門の政府ソウル庁舎前で記者会見を開き、韓国政府に対し、ベトナム戦争における韓国軍による民間人虐殺など、過去の問題に責任を持って対応するよう促した。

市民団体は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の顯忠日(戦没者追悼の記念日)の追悼の辞が問題となっているが(ベトナム戦争に参戦した勇士の献身と犠牲を基に祖国の経済が生き返ったと発言した)、その中心には韓国軍による民間人虐殺疑惑がある」とし、「歴代の政府でベトナム戦争の被害調査と真相究明は一度も行われたことがないため、被害者の統計情報はどこにも見つけることができず、ベトナムのあちこちに建てられた「(韓国軍)憎悪の碑」と「慰霊碑」を通じて推測するしかない」と述べた。また「手遅れになる前に、政府が韓国軍によるベトナムの民間人虐殺問題について国家レベルの真相究明に乗り出すことを促す」と述べた。

また、会見に参加したベトナム人女性は、京郷新聞とのインタビューで「韓国人は日本の植民地支配を受けた過去の歴史について被害者の立場を主張するのには慣れているが、ベトナム戦争での民間人虐殺のような加害者的立場については鈍感なようだ」と述べた。女性は2003年に留学のため初訪韓し、修士・博士課程(韓国語教育専攻)を終え、現在も韓国内に住んでいる。

女性は数年前に会った「大韓民国ベトナム戦参戦者の会(参戦者会)」関係者から「ベトナム戦当時に大きな被害を受けた地域に行ってボランティアをしている。これからそこでハングルとテコンドーを教えたい」という言葉を聞き「心が痛かった」とし、「その言葉は日本人が『慰安婦が多く住んでいる地域に行って日本語と空手を教えたい』と言っているのと同じことではないか」と語った。

その上で「ベトナム内ではベトナム戦争に関して『許す』とのムードが支配的だが、韓国人らが日本に対し慰安婦問題を訴え続ける姿を見て、『私たちも声を上げなければ』と問題意識を持つ人も多い」と明らかにし、「戦争で誰が過ちを犯したのかを追及するよりも、過ちを認めて許し、今後は傷つけ合わないようすることが平和への道だ」と主張した。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは4000を超えるコメントが集まっており、この問題に対する関心の高さがうかがえる。コメント欄には「われわれが間違ったことをしたのであればちゃんと謝罪しよう」「不適切なことに対する謝罪は恥ずかしいことではない。大韓民国は恥ずかしくない国であってほしい」「明らかに韓国が間違っている。謝罪すべき」など、ベトナムに対して謝罪すべきとする意見が多く並んだ。

また、「日本の悪口を言う前にベトナムに謝罪をすべきだと思う」と日本に関連した意見もみられた。

そのほか「ベトナム戦争に対する教育が不足している」「ベトナムへの謝罪はむしろ米国がすべき」などとする意見もあった。 infoseek newsより

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