2016年6月17日金曜日

南シナ海「深刻な懸念」

中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別外相会合が14日、雲南省で開かれ、南シナ海問題を巡り議論が交わされました。シンガポール外務省によると、ASEAN側は中国が人工島造成など進める南シナ海情勢について「深刻な懸念」を表明。予定されていた共同記者会見も中止になるなど双方の意見の違いが浮き彫りになりました。

共同記者会見は開かれず、シンガポールのメディアなどによると、ASEAN側は一時、南シナ海の動きについて、信頼を損ない緊張を高めるもので、平和、安全、安定を損なう可能性があると中国を非難する声明を出しました。しかし、その後の修正のために撤回。中国に対するスタンスでASEANの足並みが揃っていないことを示しました。

一方、シンガポール紙・聯合早報によると、会議後に単独で記者会見した王毅外相は、南シナ海問題は中国とASEANとの間の友好と協力に影響を与えるべきではないと強調しました。

中国外務省によると、会議で王外相は、政治相互信頼を強め、意見の違いを適切に管理し、中国とASEANの関係を正確な軌道上で発展させなければならないと述べ、双方の対立回避を訴えました。

南シナ海問題を巡り、仲裁裁判の判断が今月末に出される見通し。中国は仲裁裁判を認めないと繰り返し明言しており、今回の外相会合でASEANとの協力関係をアピールし、自身の立場を有利にする思惑があったとみられます。

中国外務省の陸報道局長は14日の記者会見で、南シナ海問題を巡り60ヶ国近くが中国の主張を支持していると表明。中国の顔に泥を塗っている一部の国は国際社会を代表するものではないと米国などを念頭に批判しています。

米海軍第3艦隊は東アジアに艦船を追加派遣する構えで、通常の展開地域、東太平洋を超え、横須賀を母港とする第7艦隊とともに活動します。

第3艦隊は4月に太平洋水上活動群を東アジアに派遣。同郡にはミサイル駆逐艦スプルーアンス、マイセンが所属しています。

第3、7両艦隊には14万人の兵員、200隻以上の艦船、1200機の航空機が所属しています。

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