2016年6月17日金曜日

トランプ氏のイスラム敵視発言

米大統領選に向けて、野党・共和党の候補者指名を確実にした不動産王ドナルド・トランプ氏が、フロリダ州で起きた銃乱射テロ事件を受けてイスラム教徒全体を敵視するような発言をしている事に対して、党派を超えて厳しい批判が相次いでいる。

トランプ氏は、事件の犯人がアフガニスタン出身だったことを挙げて、犯人の家族を米国に入れたからこうなったと発言。イスラム教徒の入国禁止という自らの主張が、正しかったと述べました。米国内のモスク(イスラム礼拝所)を監視下に置くことの提案も繰り返しています。

オバマ大統領は14日、イスラム系米国人を特別の監視下に置き、信仰を理由にして差別的に扱えというのか、そうした方法は米国の民主的な理想を反映していないと批判。すべてのイスラム教徒を一色に描き、イスラム全体と戦争しているように語るわけになれば、われわれはテロリストのための活動をする事になると反論しました。

民主党の指名候補を確実にしたと報じられている、クリントン前国務長官も同日、大統領を目指す人物にふさわしくない発言だ、宗教の自由に基づいて建国された米国に反する発言だと強調しています。テロと過激主義思想とのたたかいで、イスラム諸国やイスラム社会との協力が求められる時に障害を持ち込むものであり、過激派組織ISの人材確保を助長するものだと非難しました。

共和党のライアン下院議長は同日、今のたたかいはイスラム過激主義とのたたかいであり、イスラムとのたたかいではない。

これはすべての米国民が踏まえなければならない重要な点だ。イスラム教徒の大部分は、穏健、平和、寛容な人々であり、同盟者だと述べ、イスラム教徒の入国禁止は米国の利益にならないと批判。同党のジョンソン上院議長も侮辱的な発言だと不快感を示しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...