2016年1月1日金曜日

重力波に挑む

100年前に提唱された一般相対性理論で予言された、アインシュタイン博士からの最後の宿題と言われる、重力波。その初検出を目指して、東京大学宇宙線研究所などが岐阜県飛騨市の神岡鉱山に建設を進めている重力波望遠鏡「かぐら」が、いよいよ最終段階に入りました。光では観測出来ない宇宙の姿を観測する重力波天文学という新しい扉がひらかれます。

神岡鉱山の地下は、重力波観測の邪魔になる振動が地上の1/100と小さく、絶好の観測適地。ニュートリノの検出器スーパーカミオカデンや未知の暗黒物質を探索するXMASSなど、世界有数の観測施設もあります。

かぐらの試験観測のための施設がほぼ完成した昨秋、観測装置が報道関係者に公開されました。山腹から掘られた、かぐら専用のトンネルの中は、ひんやり。幅4㍍ほどのトンネルを約500㍍進むと大きな空洞があり、その奥に中央実験室には様々な装置が並んでいます。

ここは観測中、年間を通じて約14℃に保たれます。装置の熱膨張を防ぐため、温度変化を0.1℃以下に抑えます。装置は汚れると性能が発揮出来ない為、クリーンルーム内に設置。稼働中は人間も入れず、遠隔装置で観測します。

中央実験室から2方向に延びる長さ3㌔のトンネル内には、直径80㌢㍍の真空パイプがずらりと並べられています。

検出を目指す、重力波は地球上での空間のゆがみは、太陽と地球の距離の、水素原子1個分ほどの伸び縮みするのに相当するのを検出する。

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